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弟チートで兄ニート!! ~異世界に来たくらいで働くなんて甘え~  作者: 水道代12万円の人
第二章 ヒューマン英雄王国・ベイリーズ激戦
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第28話 新勇者一行(後半)



「待ってよ~~~!! 青一~~!!」

「青一様~~~!!」



 そこに、駆け寄ってくるものがあった。

 2人の女子だ。

 一人は格闘家らしき女の子、もう一人は魔法使いらしき女の子だった。

 彼女たちはこちらに駆け寄ってくると、2人ともが勢いよく青一に抱き着いた。



「置いてくなんて酷いよ青一!!」

「でも、そうやって誰よりも早く、誰かを助ける青一様のこと……。私、大好きです!!」

「ああ、ごめんね。急がないと間に合わないと思ってさ。置いて行ってごめんね」



 3人はそう言ってキャッキャと騒いでいた。

 いや、青一だけは冷静な雰囲気だ。

 ……こいつ、ラノベにありがちな自覚のないハーレム主人公か何かか?



「何だ、やっぱ性剣じゃん」

「はぁ!?」

「何よアナタ!! 青一様の悪口なら許さないわよ!?」



 女の子達がいきなり噛みついてきた。

 元気が良いことだ。

 まあ、俺は恋に恋する乙女を相手に怒り散らすほどガキじゃないでね。



「こいつ、きっと青一がモテるから嫉妬してるのよ、僻んでんの!」

「顔は良いけど性格の悪さが滲み出てますねえ。腐った性根は眼鏡じゃあ隠せないんですよ。ウフフッ! どうせモテないんでしょ?」

「んだとクソガキがぁあああああああああああ!! お前らが何かしゃべるたびにネズミの被り物して甲高い声で『ハハッ!』とか言ってやろうかぁ!? 最悪の自爆テロかましてやろうかァ!? 夢の国の取立人が異世界にまで著作権料を取りに来るか試してやるぜぇ!!」

「お兄ちゃん、痛いとこ突かれて秒でキレましたね」

「器ちっさ。器の大きさショットグラスか何かですか桃吾様。あと、異世界の単語を言われても私達みたいな この世界の人間にはさっぱりですよ」



 俺の背後では翠とイユさんが適当なことを言っている。

 何を言ってるんだ、俺の器の大きさはエーゲ海クラスだ。

 エーゲ海が何処にあるか知らんけど。



「なに言ってるか分かんないしぃ!!」

「だいたい助けて貰っておいて何ですかその態度は!!」

「お前らこそ何だその態度はァ!! 調子こいてんじゃねーぞ!! ねっ、イユさん!」

「いや私は関係ないでしょ。どう考えても桃吾様ですよ」

「いい加減にしなさいよ!! 舐めてんのアンタ!!」

「これ以上 私達を馬鹿にするなら許しませんよ!!」


「許さない場合はどうすんの? はい、では許さない場合はどうするのか30秒でプレゼンしてください」

「えっ!? プレゼン!? な、なに言ってんのアンタ!?」

「意味が分かりませんよ!!」

「面接放棄ですか。はあ~~~(隣の翠の方を見て『このあと一杯どう?』というジェスチャーをしてから履歴書をゴミ箱に放り込んで)。これにて本日の面接は終了です。ありがとうございました」


「あ、こちらこそありがとうございました。……じゃねーよ!!」

「馬鹿にするのも良い加減にしてください!!」

「お兄ちゃんを相手に乗りツッコミとは、見所がありますね」

「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて!! 僕は怒ってないから!! 2人も落ち着いて!! ――ん? あれ? あっ、ちょっと!!」



 そんな風に俺たちが騒いでいると、何とか場を収めようとしていた青一の持っている剣が淡く輝き、その光は形を変え――。

 神々しい雰囲気を持つ水色の髪の少女の姿になった。

 年は12歳くらいに見えるが、オーラが違う。

 人間ではないな。



『弟のお零れに預かる程度の男が、よくも私の勇者に舐めた口を聞いてれるわね』



 少女は見下すような目で俺にそう言った。

 うーん、悪くない。

 でもあと15歳は年を取ってくれないかな。

 ロリに興味はないんだ。



「誰? このロリっ子?」

『ロリっ子ではないわ!!』

「あ、ああ。こちらは『聖剣』の精霊。僕の守護精霊だ」

「ええ!? 守護精霊がそのまま武器になってるんですか!? そんなことあるんです!? 私の『鋼鉄』の精霊はそんなことしてませんよ!?』

『私は特別なの。私は自分そのものを聖剣に変えて選んだものに託すから。――託された青一も、もちろん特別なのよ。ねっ、青一』


 『聖剣』の精霊は そう言って青一の胸に顔をうずめ、彼は困ったように、しかし優しく彼女を抱きしめていた。



「特別、特別って何だよ。お前ヴェルタースオリジナルのおじいさんか」

『いや意味が分からないわ』

「ちょっと!! 精霊様にも青一はあげないわよ!!」

「そ、そうです!!」

『ふん、こっちこそあなた達みたいなのに青一はあげない。……ついでに、教えてあげる。青一と私の固有魔法は青血聖刃(ブレイド)。不浄を払う聖水を刃に纏わせ、それを発射したり、そのまま巨大な水の刃にして攻撃できるの。水の刃の攻撃だけなら単なる属性魔法だけど、これを聖水で行うことができるのは、水と光の属性魔法に適合があり、私の加護を受けている青一だけ。これによって特にアンデッドや吸血鬼、悪魔族には絶大な攻撃力を発揮するの。……どう、凄いでしょう?』



 『聖剣』の精霊はクールな、しかし自慢げな表情でそう告げた。


 なるほど。

 聖水を……。




「……それってつまりおしっこで攻撃するってことで合ってる?」

「「「「「『あってねーよ!!!!!」」」」」』




 その場にいた誰もがそう叫んだ。











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