86章 海外料理
秀一はイチゴの元を訪ねた。
「いらっしゃい神主さん!」
「お前に伝えたいことがある。実は海外旅行に行く予定なんだが…。」
「海外旅行!?ちょうど良かったわ!今、海外料理にチャレンジしてたの!食べて見て!」
「おお!それは楽しみだ!」
「まず一品目は中華饅頭よ~!」
「!?
これの何処が海外料理なんだよ!!!」
秀一はイチゴの顔を引っ掻き回した。
「あ~ん!!!
中国の料理よ~!」
「いや、このあんこの入った三日月型のドラ焼きは北海道のお土産で立派な和菓子だぞ。」
「え~!?そうなの?!」
「中華饅頭は中国とは全く関係ない。」
「し、知らなったわ!
気を取り直して、二品目よ~。
その名もシベリアよ~!」」
「これのどこが海外料理なんだーーー!!!」
秀一はイチゴを電撃で黒焦げにした。
「あ~ん!私の美貌が台無しだわ~!」
「このカステラの間に羊羹を挟んだ料理も立派な日本のお菓子だぞ。」
「なんですって!?」
「ロシアのシベリアとは全く関係がない。」
「えー!そうなの!?」
「やれやれ、海外旅行をする前にお前たちの教養を何とかしないとな。
海外旅行は当分先になりそうだ。」
秀一は海外旅行を断念するのであった。