69章 ローサの料理
秀一はローサの元を訪ねた。
「いらっしゃい。秀一君。」
「うん。相変わらずミリタリーにばかり熱中しているな。」
「最近は料理にも嵌っているのよ。」
「ほぉー。そうか。じゃあ早速作って見せてくれよ。」
「いいわよ!」
ローサは洋食用のフライパンでお肉を焼き始めた。
「ん~!良い匂い!」
ローサはフライパンの取っ手を掴んだ。
「熱い!!!!」
「バカ、洋食用のフライパンは取っ手が金属だから熱くなるんだ!」
「ええ、そうなの!?」
「お前、本当は全然料理していなかっただろ!」
秀一は熱したフライパンの底でローサの顔面を叩いて突っ込んだ。
「あっつ~いぃ!!!」
ローサの美しかった顔は黒焦げになった。
「もう!なんで取っ手の部分が金属なのよ!不便じゃない!」
「フライパンごとオーブンで温められるように取っ手も金属になっているんだ。それが洋風のフライパンの特徴だ。特にオーブンを使わないなら和風のフライパンの方が良い。」
「はぁ…そうだったのね…。」
「安直な嘘はすぐぼろが出るんだぞ。」
「そうね。今度はもっと熟慮して嘘を付くわ!」
「嘘を付こうとするなー!!!」
秀一は煮立った油にローサの顔面を突っ込んだ。
「いやあああああ!!熱い熱い熱~い!!!」
こうまでしてもローサは成長しないのであった。