6章 クリスマス
ひきこもりの美女たちは珍しく協力してクリスマスの飾りつけをしている。今日はクリスマスなのだ。クリスマス当日に準備し出すのはいかにも面倒臭がりなひきこもりらしい。
「ここ一応お寺なんだがな。」
「良いのよ!私は無神論者だし!」
(髪の色の通りアカなのか…?
そんな思想・信条があるほど学があるわけないか…。)
美女たちはクリスマスの歌を歌いながらクリスマスツリーの飾りつけをした。
「陽気なもんだな。」
ツリーの飾りつけが終わると美女たちはサンタのコスプレをした。へそ出し・ミニスカの可愛い女サンタクロースである。
「良いじゃないか!赤い髪が映えてよく似合っている。赤い髪にピッタリだ!」
「わたくしが全員分用意しましたのよ。赤い髪には赤い衣装が一番よく似合うのですわ。」
「ははは、確かに。」
ロサは秀一にくっ付いた。それを見た他の美女たちもサンタコスで秀一を誘惑しはじめた。
「私のXカップのおっぱいにサンタの衣装はよく合うでしょう?」
「アキリサは見せパン履いてみたの!ミニスカからチラチラ見えるパンティはセクシーででしょう?」
「ミニスカは見えるか見えないかの瀬戸際がいいのよ!見て私の美脚を!」
「何よ!ゴボウみたいな足して!私の足の方が美しいわ!」
「私の美乳も見て下さい!サンタの衣装には適度な大きさの乳が一番似合うんです!」
「美乳ならあたしよ!見てこの張りのあるおっぱい!大きさも美しさも一番よ!」
(また始まったか……)
美女たちはまた言い争いを始めてしまった。
「いい加減にしろおおおお!!!」
秀一は美女たちを電撃出痺れさせた。
「「「「「「「ごめんなさ~い!!!」」」」」」」」
「気を取り直して……。クリスマスケーキ焼いてみたの!」
「おお!ローザやるじゃないか!」
「ケーキなら私も作ったわよ!」
「あたしも!」
「わたくしだって!」
「私も作りました!」
「アキリサも!」
「私も!」
「私だって一生懸命作ったんだから!!」
美女たち全員がケーキを作っていた。お互いのケーキをそれぞれ比べる事にした。
「まずはローザから!」
「これが私のケーキよ!」
ロザが作ったのはレアチーズのケーキだった。
「おお、美味しそうじゃないか。レアチーズケーキは好物だ。」
「でしょう!?だと思って作ったの全員分の大きいのを!」
「さすがは料理が得意なローザだな。」
「私のもみてちょうだい!」
「分かった分かった。次はロザだ!」
ロザが作ったのは丸いショートケーキだった。ろうそくが沢山立っていた。
「随分大きいろうそくを使ったな。」
「そうよ!キリスト様のバースデーケーキですもの!特大のろうそくは1000年を表して2本!少しだけ大きめのろうそくは10年を表して1本!残りの小さいろうそくは1年を表して1本!全部で2017歳祝いよ~!!!」
「なかなか面白い発想をしているじゃないか!」
「次はわたくし、ローサのケーキでございます!」
ローサが作ったケーキは緑色のケーキだった。
「軍隊色のネイビーグリーンケーキよ~!」
「なかなか美味しそうじゃないか。何を使って色付けしたんだ?」
「メロンシロップを使って色付けしたメロンケーキよ!中には本物のメロンの果肉も詰まってるわ!」
「それは楽しみだ!」
「次はわたくしの番ですわ!」
ロサが作ったケーキはローサの作ったケーキとは対照的に真っ赤であった。上にはサクランボがびっしり乗っている。
「私は食用薔薇を練り込んでつくった真っ赤なケーキですわ!」
「これも美味しそうだな。上にさくらんぼがびっしり乗っているのも良い!ちゃんとヘタも取ってあるし。」
「種もくり抜いてありますのよ!」
「次は私の番です!」
ジェシーのケーキはキャラクターの顔の形をしたケーキだった。
「なかなか可愛いじゃないか。」
「QBという淫獣の顔をモチーフにして作りました。」
「キャラ弁ならぬキャラケーキだな。」
「次はアキリサのケーキよ!」
アキリサのケーキはタコがケーキの上に埋まっていた。
「たこ焼きケーキよ!」
「ぷぷぷっ!なにそれ~!」
「おかしい~!」
「これがケーキですって!?」
「おいしくなさそ~!」
「そうよね~!」
「どこがケーキなのかしら?!」
そのケーキを嘲笑する声が飛んだ。アキリサは泣きだしてしまった。
「黙れ!」
秀一は一喝した。
「お前たちは知らないだろうが、世間にはおかずパンやおかずケーキと言う物があるんだ!これも立派なケーキだ!」
「そうね……。」
「「「「「「「ごめんなさい。」」」」」」」
美女たちは反省し謝った。
「次はチェリーだ!」
「ロサが作ったケーキと被ってしまうけれどサクランボのケーキよ!」
チェリーが作ったケーキはイチゴの代わりにサクランボが乗ったショートケーキだった。
「これもちゃんとヘタを取っていて美味しそうだ!」
「もちろん種も取ってあるわ!」
「よし!最後はイチゴだ!」
「私のはイチゴケーキよ!」
イチゴが作ったケーキはクリームの代わりにイチゴソフトが塗られ、野イチゴが上と横にちりばめられていた。
「これも美味しそうだ!全員美味しそうなのを作ったな!さっそく食べよう!」
「「「「「「「「「いただきまーす!!!」」」」」」」」」
全員のケーキはちゃんと人数分食べられる量が用意されていた。仲が悪いなりにちゃんと他の娘の事を気にかけているのであった。