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ひきこもり娘たちの更生員4  作者: 日本のスターリン
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55章 将来の夢

 秀一はロザの元を訪ねた。


「いらっしゃい。神主さん。」

「うん。小説は書いているか?」

「いいえ。やっぱり私は読み専が向いてると思うの。」

「お前なぁ…。将来の夢とかないのか?」

「夢ねえ。小説は好きだけれど、よく考えたら小説家になりたいわけじゃないわ。」

「じゃあ他の仕事だったら何が良いんだ?」

「見て!この顔を!」

「?」

「見事に整った顔立ちしてるでしょう?」

「自分で言うな!」


 秀一はロザの顔に通水カップを吸いつけた。そして通水カップでロザの顔を思いっきり引っ張った。ロザの顔はびょんと伸びた。


「いやあん痛い!!!」


 秀一はロザの顔から通水カップを引きはがした。


「容姿端麗でしょう?この美貌を活かした仕事がしたいわ!」

「確かに器量は良いが…。」

「でっしょ~!この美貌を活かした仕事に付かないと宝の持ち腐れだと思うの!この恵まれたルックスを活かさないのは勿体ないわ!」


(すごい自信だな…。)


「じゃあどんな職業に付きたいんだ?」

「歌手よ!」

「ルックス関係ないだろ!」


 秀一はロザの顔を引っ掻き回して、ロザを電撃で痺れさせた。


「いたたた!きゃあああ!!!歌手は外見も大事なのよ~!」

「バカ!歌手に大事なのは歌唱力だろ!」

「外見だって大事なはずよ!」

「本当はあまり失礼な事を言いたくないが、外見がそんな良くない歌手だっていっぱいいるだろう。やはり歌手に大切なのは歌唱力だな。お前歌そんなに得意じゃないだろ?」

「そんなことないわよ~!」

「そうだ!僕が手本を見せてやろう!一つ歌うぜ~!」

「!!!」

「いくぞ!曲名は…」

「待って!」

「なんだ?」

「やっぱり歌手は止めるわ!やっぱり歌手より女優が良いわ!」

「俳優か…確かに俳優なら外見も重要だな。しかし、演技力はあるのか?」

「試しに演じて見せるわ。何か演技をリクエストして!」

「じゃあ、『殺されそうになって命乞いする女』の演技だ!」

「きゃぴ!お願~い!ゆるしてぇ~ん!」


 ロザはウィンクした。


「駄目だ駄目だ!全然迫真の演技じゃない!命乞いするのにそんなおちゃめな色仕掛けする者がいるか!とんだ大根だな!」

「じゃあ!モデルなんてどうかしら!演技は必要ないわよ!顔立ちは美しくスタイル抜群だもの!」

「セクシーなポーズとかできるのか?」

「やって見せるわ!」


 ロザは別室に行った。


「できたわ!」


 ロザは上半身裸になりブラの代わりに二つの通水カップを胸に吸い付けていた。


「ぶっ!!!それじゃあたんなる痴女だろ!!」


 秀一はロザのお尻をペンペン叩いた。


「痛い痛い痛い!!!」

「はやく着替えてこい!」


 ロザは着替えてきた。


「外見を活かす仕事は諦めたらどうだ?」

「そうね…。なら試食員が良いわ。」

「市職員?それは堅実な夢だな。」

「そう?」

「うん。それを聴いて安心した。一歩前進したな。」


 秀一は満足げに帰って行った。


(試食するだけの仕事がそんなに立派なのかしら…?)

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