51章 農作業
秀一はローサと一緒に寺の庭に来た。
「言われていたものを買って来たぞ。」
秀一は農作業具のクローラ運搬車をローサに渡した。
「まぁ!ありがとう!」
「お前が農作業を始めたいと思っているとは知らなかったぞ!」
「うんん。違うの。」
ローサはクローラ運搬車に鉄板と鉄筒を付け始めた。
「できたわ!」
「できたって…戦車じゃないか!?」
「そう!これが作りたかったの!」
「下らない遊びの為に使うな!!」
秀一はローサを投げ飛ばした。ローサは顔面から鉄板に激突した。
「あん!!」
「全く。しかもガムテープでくっつけるなんて雑だな。遊びに使うなら遊びに使うでやるなら徹底的にやれよ!」
そういうと秀一はガムテープで貼られていた鉄板と鉄筒を溶接し始めた。そして、緑色に塗装した。
「すご~い!!」
「やるなら本格的にやらないとな」
「ありがとう!秀一君!」
秀一はこういう所が甘いのであった。
「きゃははは!全速全身よ~!!」
ローサはお手製の戦車で楽しそうに旋回した。
「ねえ!秀一君。お願いがあるんだけれど…。」
「ん?」
「大砲も発射できるようにできないかしら?」
「できるが、それ犯罪だから!銃刀法違反に引っかかるから!」
「そうなの?大砲作ると逮捕ぅ?」
「武器等製造法違反にも引っかかるな。この戦車が引っかからないのは大砲が見せ掛けだけの偽物だから。それと、私有地でしか運転していないからだ。」
「やっぱり本物の戦車は作れないわね~。」
「これでも十分本物の戦車っぽいだろう。」
「そうね!」
ローサは戦車にのって楽しんだ。しかし、調子に乗りすぎた。スピードを出し過ぎて戦車崖に落ちそうになる。
「ローサ!危ない!!!」
秀一は間一髪ローサを助け出した。
しかし、戦車は崖の底に転落してしまう。
「あ~ん!あたしの戦車が~!」
「調子に乗りすぎだ。自業自得だな。」
「もう一回つくりません?」
「作るかーーー!!!!」
秀一はローサを電撃で痺れさせた。