44章 コスプレ
秀一はジェシーの元を訪ねた。
「お帰りなさいませ。神主さん。」
「うむ。なんだその恰好は?」
ジェシーはコスプレをしていた。
「『のけものフレンズ』のコスプレです!」
「本当にお前はコスプレが好きだな。」
「楽しいですよ!神主さんもやってみたらどうです?」
「う~ん。そうだな。」
秀一は衣装に着替えてきた。
「それ、なんのコスプレです?」
「韓流スター、セ・イケイのコスプレだ。」
「韓流スター?」
「知らないのか?ジョンナムスタイルで有名なセ・イケイだぞ?」
「コスプレはやっぱりアニメキャラじゃないと……。」
「韓流も良いじゃないか。世界で人気だぞ。」
そう言うと秀一はまた着替えてきた。今度は眼鏡を付けている。
「韓流スター、ペ・サンジュンのコスプレだ。」
「また韓流スターですか?!全然知らないんですけど!」
「『冬のアナタ』で有名になってサン様の愛称で親しまれるペ・サンジュンを知らないのか!?」
「知りませんよ!興味ないですもの!」
「じゃあどんなコスプレなら良いんだ!」
「私がお手本を見せてあげます。」
ジェシーはアイドルの衣装に着替えてきた。
「AKV48のコスプレじゃないか?!お前もアニメのコスプレじゃないだろうが!」
秀一はジェシーの顔をハンマーでたたいて突っ込んだ!
「あん!ありがとうございます!」
「なんだお前もアイドルに興味あるんじゃないか。」
「違いますよ!これは『AKV0048』というれっきとしたアニメのコスプレです。AKV48をモチーフにしたオリジナルアニメです。」
「そうなのか。アニメ化していたなんて知らなかったな。」
「AKVファンはあまり興味を持たなかったみたいです。それよりも怖いもの見たさで普段アイドルに興味が無いアニオタの方が感心を集めてました。」
「なるほどな~。やはり、アイドルのアニメ化なんかファンはそんな興味ないか。」
ジェシーは再びのけものフレンズのコスプレに着替えた。
「それはそれとして、コスプレも良いものだと思いません?」
「確かにそうかもな。」
「でしょう?」
「ただしのけもの、テメーはダメだ。」