表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ひきこもり娘たちの更生員4  作者: 日本のスターリン
35/235

34章 土砂降りの遭難

 ローサと秀一はお寺の庭にある山で散歩をしていた。しかし、急に雲行きが怪しくなった。


「一雨来そうだな。ここはひとまず洞窟で雨宿りするぞ。」

「そうね。」


 秀一の予想通り酷い土砂降りになった。待っても待っても雨脚は強まるばかりである。


「寒いしお腹が空いたわ。」

「困ったな。何か持ってきていないのか?」

「いいえ。なにも。」

「お腹にあるその大きなポケットの中に何か入っていないのか。」

「ああ、これは二次元ポケットよ。」

「二次元ポケット?」

「絵なの。」

「紛らわしいもの描くな!!!」


 秀一は電撃でローサを痺れさせた。


「あああん!!!」

「全くもう。」

「今ので少し温まったわ。」


 雨風は次第に強くなり気温も下がって行った。


「寒いわ…。」

「寒い。寒い。」


 二人は凍えそうになった。


「そうだわ!私の髪の毛で温まりましょう!私の髪の毛を体に巻き付けるの!」

「そうだな。少しは温かくなるかも。」


 二人はローサの長い赤髪に包まった。


「暖かいわ~。」

「気持ちぃー。」


 髪フェチの秀一は喜んだ。その数時間後ようやく雨足が弱まった。


「見て見て!虹だわ!」

「綺麗だなぁ。」

「それほどでも~。」

「お前じゃない!」


 秀一はロザの顔を引っ掻き回し、丸い岩を投げつけた。


「あん!あん!あん!」

「とにかく無事帰れそうだな。ありがとう。」

「え?」

「お前の髪の毛のおかげだよ。ありがとう。」

「どういたしまして。」


 二人は虹を見つめながら寺に帰って行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ