234章 カレー蕎麦
秀一はローザのもとを尋ねた。
「何を作っているんだ?」
「カレー蕎麦よ!蕎麦屋さんを目指そうかともって!」
「いい心掛けだ。」
「食べてみてちょうだい!」
「いっただっきま~~す!!!」
モグモグ
「美味しいが、プロレベルではないな。よし!僕が手本を見せてやる!」
「じゃあ、お蕎麦屋さんになったつもりで作って!私がお客さん役になるから。」
「いいだろう。」
「ごめん下さい!」
「いらっしゃいませー!ご注文は何になさいますか?」
「カレー蕎麦でお願いするわ!」
~30分後~
「なかなか来ないわね…。忘れられてるのかしら?」
「忘れていないですけど?食べないならもう作らないですよ。」
「た、食べますよ!」
「こそこそ言うの止めてください!」
「ごめんなさい…。」
~さらに30分後~
「お待たせしました。カレー蕎麦です。」
「いただきま~す!」
ハムハム
「美味しい!待ったかいがあったわ~。」
「どうだった僕の蕎麦屋さんの感想は?」
「口コミで荒らされそうな対応だったと思うわ。」
「さかさうろこに触れたお前が悪い。」
「でもそばの味は確かだったわ!」
「お前も蕎麦屋になったら口コミで悪口を書かれるようになるかもしれないが、耐えられるか?」
「大丈夫よ!私のお店の口コミが荒らされたら直接抗議の電話を送るもの!」
「口コミを書いたお客の電話番号はどうやって調べるんだ?」
「それは大丈夫よ!観光客向けにホテルの近くでお蕎麦屋さんをやる予定だから、ホテルからお客さんの電話番号を聞き出すわ!」
「いーや!それはんざいやろがい!!!」
秀一はローザの顔面にドロップキックしてツッコんだ。
「あーん!アイドルの命の顔がぁ~~~!!」
「てめぇ気をつけろよ。背後とか気を付けた方が良いぞ。」
怒り心頭の蕎麦屋・秀一であった。