226章 セクシー中田さん
秀一はロザの元を尋ねた。
「何やっているんだ?」
「あら~。いらっしゃい!今、脚本を書く練習をしてたの!」
「脚本って?」
「ええ!」
「『ええ』、じゃわからん!」
秀一はロザの顔を引っ搔き回して蹴り飛ばした。
「顔が~!!顔が~!!!」
「で、なんの脚本を書いていたんだ?」
「ドラマの脚本よ~!」
「ドラマの脚本?」
「原作漫画『テンシゲーム』を元にドラマの脚本を書くことに挑戦してるの!」
「漫画を脚本にするのか。結構、難しいんじゃないか?」
「そうかしら?脚本は原作があるから楽よ!」
「そうかな……。」
「そうよ。元になる話があるから…。」
「この考え方でも同じ事がいえるか?」
①主要キャラを大きく変えない
②主人公を大きく変えない
③ストーリーの雰囲気を変えない
「え?自分勝手に話を変えちゃいけないの!?」
「『セクシー進次郎さん』の脚本家か!」
秀一はロザの顔面に鉄球を激突させた。
「いたたっ!!『セクシー進次郎さん』って何?」
「『セクシー進次郎さん』は原作改変がひど過ぎて脚本家と原作者が揉めたドラマの代表格だぞ。」
「え!?そーーなの!?」
「ただここで注意してほしいのは、『セクシー進次郎さん』は原作忠実に作るとテレビ局と出版社で合意したのに、それをスタッフが守らなかった事だ。」
「って言いますと?」
「原作改変自体は悪い事じゃない。『ジブ〇』や『ディズニ〇』だって原作改変の産物みたいな映画を大ヒットさせている例もあるからな。原作改変自体は罪ではない。面白くさえあればな。」
「そうよね~。『つまらない原作を面白くしてあげるわ!』くらいの気持ちで脚本を書いた方がいいわよね!」
「調子に乗るな~~~!!!!原作へのリスペクトは忘れるな!!」
秀一はロザを蹴り飛ばし、ロザは顔面から岩に激突した。
「あーん、私の美貌が台無しだわ~!!!」
「ちなみに本作の著者は、原作改変にも寛容だがな。」
「そうよね~。本著者の小説は原作改変は好きなだけしてもいいから本作のアニメ・ドラマ化をおまちしてま~す!!!」
「著者の名前さえクレジットしてもらえれば他はタイトルもキャラの名前や性格も原型なし程に改変してもいいぞ。条件は一つだけ。『第X話までみてから批判してください』という宣伝方法はせず、『最終話までみてから批判してください』とすべてが明らかになる最終回まで見てから判断するように宣伝してほしい。条件は本当、それだけ。」
以上、著者からの告知でした!