21章 カラオケ
美女たちは秀一に頼んでカラオケ大会を開くのであった。
「歌うのは大人の事情でまずいんだがなぁ…。」
「台詞に出さなければ大丈夫でしょう?」
美女たちは早速歌い始めた。ロザは「なみだの操」を歌った。
「♪~」
「渋い歌を歌うじゃないか。」
続いてローサは「狙いうち」を歌った。
「また懐かし歌を!」
ロサは「赤いスイートピー」を歌った。
「懐かしメロメドレーだな。」
チェリーは「神田川」を歌った。
「古い曲ばっかじゃないか!」
ローザは「恋はロケンロー」を歌った。
「ようやく新しめの曲がきたか。」
ジェシーは「コネクト」を歌った。
「ほう、アニメソングか。」
アキリサは「TAKOYAKI in my heart」を歌った。
「たこ焼きの歌か。」
イチゴは「いちご」を歌った。
全員が一通り歌い終るとまた喧嘩が始まった。マイクの取り合いである。
「私がうたうのよ~」
「わたくしが歌いますわ!」
「あたしが歌うわ~!」
「やめろ!!!!!」
秀一は美女たちの顔をグーで何度も何度も殴った。
「ひ~ん!」
「喧嘩にならないように僕が歌う!歌は『ジャイアンにボエボエ』だ!」
秀一が歌を歌い始めた。秀一は酷く音痴であった。まさに阿鼻叫喚!吐き気を催すような地獄さながらな光景!永遠と続く悪夢のよう!数分の歌が無限の時間に感じられた!
秀一はようやく歌い終えた。
「どうだった!」
「……ものすごい……。」
「うっうっ……個性的だわ……。」
「そうかそうか!そんなに上手だったか!じゃあまだまだ歌うぞ!次は『ありがとう、オーレ!』だ!!」
「ひいいい!!!」
「もうやめてえ!!!」
しかし秀一には聞こえていない。こうしてしばらく秀一のワンマンライブが続いた。
美女たちはカラオケ終了後、廃人のようになり10日も寝込んでしまうのだった。