212章 マネーの虎ブル
秀一はチェリーに呼ばれ、チェリーの元を訪ねた。
「お願いってなんだ?」
「お金を融資して欲しいの!」
「何だ藪からスティックに。」
「お金をたくさん使ってやりたいことがあるの!」
「よーし、じゃあ融資できるかテストしてやろう。何を実現したいかプレゼンテーションしてみろ。」
「昔、テレビでやってたって言う『マネーの獅子』みたいな事をやればいいのね!」
「話が早い。」
「じゃあ早速始めましょう!」
「まず、融資して欲しい金額はいくらだ?」
「1兆円です。」
「おお!でかく出たな。その金で何をしたいんだ?」
「オックスフォード大学に行きたいです!」
「おおお!立派な目標だな。融資してほしい内訳は?」
「オックスフォード大学は外国にあるので。まず外国に行くために空港を買うお金として8000億円が欲しいの。」
「空港買う所から始めるのか?もっと安く済む自家用飛行機でも良いんじゃないか?」
「でも空港買った方が気軽に外国に行けると思うので。それと、食費に1500億円と九九を覚えるのに1500億円ほしいです。」
「1兆円超えているんだが!?足し算できないのかよ!ていうか九九もできないのかよ!」
「九の段が難しくて…。」
「いやー、九の段って、一の段、二の段の次に覚えやすい段だろ!一の位と十の位を足したら九になるんだからさ!僕が九九を覚えるときに三番目に覚えたのが九の段だよ!九九で難しいのは七の段と八の段だろ。7×7、7×8(8×7)、8×8が特に苦労した。ちょっと九の段言ってみろよ。」
「九一が九、九二十八、九三二十七、九四三十六、九五…四十…五?九六……。九九八十八!!」
「いきなり飛ばすなよ!時空跨いだな!ていうか間違っているし!」
「1500億円あれば九九をマスターできると思うので。」
「いや九九くらい600円のドリルで覚えろよ!大体、オックスフォード大学に行って何がしたいんだよ。」
「オックスフォード大学の校内で江戸蕎麦を食べたいの!」
「は?」
「オックスフォード大学の敷地内で江戸蕎麦を食べてレボリューションを起したいのよ!」
「オックスフォード大学に行きたいって入学したいって意味じゃなかったのかよ!ただ物理的に到着したいって意味かよ!大体、オックスフォード大学で江戸蕎麦を食べる事のどこがレボリューションなんだよ!」
「レボリューションって何ですか?」
「僕に聞くなーーー!!!」
秀一はチェリーの顔を引っ掻き回して蹴り飛ばし、鉄球を顔面に投げつけた!
「いった~いい!!!」
「人生は冒険や!」
「で、いくら融資して下さるの?」
「融資できるかー!!!」