202章 午宮城
秀一はロザの元を訪ねた。
「何をやっているんだ?」
「焼肉屋さんを始めてみたいと思ってるの」
「殊勝な心がけだな。」
「焼肉屋さんなら肉を焼くだけだから簡単で楽だと思ったの!」
「動機が不純だろ!」
秀一はロザの顔面にドロップキックした!
「いったあああい!」
「全く!」
「じゃあ、早速食べて見て!」
「良いだろう!」
「まず一品目よ~!」
「何これぇ!?お肉が水に浮いているぞ!」
そこには七福神の飾りが乗った器にぷかぷか浮く牛肉があった。
「ただの水じゃなく塩水よ!」
「塩水だと?」
「海水と同じ濃度の塩水に浸す事で肉の細胞膜を開くのよ~!」
「てか飾りの七福神が6人しかいないんだが?」
「あら!1人忘れちゃっていたわ!」
「それに、こんな水に浮かんだお肉なんて全然映えないし美味しそうに見えない!」
「でも!これは牛迫城の看板メニューと同じ商品なのよ~!?」
「パクりか~い!!!」
秀一はロザの髪の毛先に噛みついた!
「いやああん!!!女の象徴である髪の毛があああ!!!」
「牛迫城って銅塊強盗に直営業して事務所から解約された元『尻下がりケツ死体』の闇迫さんが経営している?」
「そうよ!人気神チューバーのヤミくんと一緒に立ち上げたのが牛迫城よ!」
「でもヤミくんは途中で損切りし経営から抜けたらしいな。」
「そうなのよ。常に二択を間違え続けたのが闇迫さんなのよ!」
「他のメニューも見せてくれよ。」
「肉を銀箔と金箔で覆った肉寿司よ~!」
「なんで肉を銀箔と金箔で覆っているんだ?金銀の折り紙が巻かれているみたいで美味しそうに見えないだろうが!」
秀一はロザの顔面を無煙ロースターで焼きつけた!
「きゃああ!!熱い熱い!!!!!!」
「焼肉なんて美味しくて当たり前なのにこれじゃあただの粗悪店じゃないか!」
「じゃあ、次のメニューこそ!」
「僕、ケツ、仕事あんねんけど!」
そう言って秀一は帰って行くのだった。