191章 ゴリンピック
ローサは秀一の元を訪ねた。
「あら、なにやってるの?」
「フェンシング エペの真似だよ。」
「東京ゴリンピック2020で有名になったあれ?」
「2021年に開かれたのにそこはそのままなんだよな。そこを変えるとロゴやらなんやらも変えないといけないから変えられなかったのかな?」
「大人の都合ね。」
「ちょうど日本がエペで優勝した瞬間を録画したBDがあるから見て見るか?」
「うん!」
~視聴中~
「優勝が決まった最後の瞬間がロシアと日本どっちが勝ったか分かりにくかったけれど本当に日本が勝ったの?」
「僕も最初は分らなかったが、頭に付けているランプが付くとポイントになるんだ。両方が付くと両方にポイント。」
「なるほど。頭のランプが付いたから日本が勝った事が皆すぐにわかったのね。」
「最後のポイントはランプがなきゃ正直どっちが先に付いたか微妙に見えたからな。」
「機械が判定しているなら誤審もないでしょうし確実ね。」
「機械もエラーが出る場合もあるから絶対ではないが、今回は文句なしに日本の勝ちだったようだ。」
「開催国がメダルが増えるジンクスがあるけれど、審判が買収されているとか審判が忖度しているとか陰謀論を唱える人もいるけれど、機械の判定なら疑いようがないわね。」
「そういう事。じゃあエペの練習台になってもらえるかな?真剣勝負だぞ!」
「いいわよ!」
「いくぞおおお!!!」
「来なさい!!!」
プスプスプ!
秀一は剣でローサの顔を差しまくった。
「いったい!痛い!痛い!痛い!痛い!この剣本物じゃない!」
「“真剣”勝負だと言っただろ!」
「いたいいたいいたいいたいいたい!!!私の美貌がああああ!!!」
秀一はローサの顔を執拗に刺すワンサイドゲームを続けるのであった。
「スポコンに必要なのは愛の鞭だ!!!」
これも秀一なりの愛の形だったのであった。