190章 転売ヤー
秀一はチェリーの元を訪ねた。
「買って来たぞ。『癌プラ』のプラモデル、『1/144 ナイチソゲール』10個!」
「あらぁ有難う!!!」
「お前が癌ダムに興味あるとは思わなかったぞ。」
「うんん!違うの!」
「?」
「『1/144 ナイチソゲール』は今品薄なのよ!転売して大儲けよ~ん!!」
「アホかー!!!!」
秀一はチェリーの顔を引っ掻き回し、けん玉を振り回してチェリーの顔に激突させた。
「いたたたた!!!」
「ウソジンの件からまるで学んどらんな!」
「ウソジンは日用品だから買い占められると困る人もいるけれど癌プラは嗜好品でしょう?」
「転売ヤーが悪質なのは根本的には変わらないだろ。」
「転売を憎んでる人たちは、買えなかった欲しいキットが高く売られてるのが面白くないだけよね?頑張って買った人からマージン払って買うのって、普通じゃないかしら?」
「どこの頭ホビージャパソだよ!会社員なら自主退職処分させられるような意見だな。」
「転売ヤーが日本の流通の活力を支えてるのよ!」
「頭地田信男かよ!転売ヤーは正確には買い占め屋と言った方が正しい。買い占める事で需要と供給のバランスを崩し、消費者のみならずメーカーや販売店にも迷惑が掛かる行為だ!消費者がそのメーカーの他の商品を買う財源を転売ヤーが横取りしているようなものだし、品切れ状態が続く販売店には一般消費者が離れていく要因にもなる。まさに三者三損!」
「そうだったのね。転売ヤーってメーカーや販売店にとっては爆買いしてくれる有難い存在かと勘違いしてたけれど、メーカーや販売店にまで迷惑がかかる行為だったのね…。」
「作者も〇ビージャ〇ンの炎上騒動があるまでは同じ勘違いしていたようだがな。とんだ大誤解!」
「わかったわ!転売は止めるわ!」
「偉い!」
「だから…。」
「?」
「この癌プラ全部返品してきて!」
「それが迷惑だと言っているんだろうが!!!」
秀一は癌ダムに乗り、ビームサーベルでチェリーの顔を満遍なく切り裂いた。
「ぎゃふん!」