179章 阿武隈君
秀一は8人のひきこもり少女たちと集まっていた。
「ん?妖気!」
「ボクは阿武隈ふみお!通称阿武隈君!福島の南相塲市の被災孤児の怨念の集合体だ!!」
「福島の被災孤児だとぉ!?」
「私の体重は53万㌧です。」
ドシーン!!(後ろの木が倒れる音)
阿武隈は7人の美女たちの顔面にのしかかった。
「いやああああんん!!!」
「それがどうしたというんだ!!」
秀一は足の小指で阿武隈を持ち上げ放り投げた。
「なんと!53万㌧あるこのボクをこうも軽々投げ飛ばすとは!!」
「こんなの朝飯前・昼飯前・夜飯前だ!」
「しかしボクの怨念パワーはこんなもんじゃない!」
「なにぃ!?」
「辛い記憶がボクの胸に深く刻まれている…。おもえばクラ寿司での余震が全ての悲劇の予兆だったんだな…。」
「南相塲市にクラ寿司はないぞ?」
「え?」
「お前本当に被災孤児なのか?自分の事を被災孤児だと思い込んでいる一般人じゃないか?」
「ボクは被災孤児だ。誰が何というと被災孤児なんだ。」
「偽りの記憶の思考が伝わってくるぞ?コーナンもクラ寿司も南相塲市には無い。偽りの記憶だ。」
「ぐぬぬ!」
「偽りの記憶は消えよ!!!」
秀一は足の小指で阿武隈を持ち上げ宇宙の果てまで投げ飛ばした。
「せいぜい宇宙でステマを頑張るんだな。」
「そんな事より私たちの顔を治してぇ!」
ひきこもり美女たちの顔は潰れて真っ平らになってしまっていた。