165章 SNS作家
秀一はロザの元を訪ねた。
「何をやっているんだ?」
「せっかく面白いストーリーを思いついても文章力が無さすぎて伝わらないから、誰かに依頼して漫画にして貰おうと思って。」
「それで漫画家について調べていたんだな。」
「うん。」
「どれで候補は決まったか。」
「ええ。ろくでなでしこ先生と唖戸理恵先生が最終候補よ!」
「女性の漫画家さんか。」
「違うわ。どっちも男性漫画家よ。」
「ええ!そんな女みたいな名前なのに男なのか!?」
「そうなの。」
「しかしどっちも聞いた事がない名前だな。」
「ろくでなでしこ先生は『鬼滅と結婚してしまった結果』が代表作で、唖戸理恵先生は『正直アンドロイド』が代表作よ。」
「聞いた事がない漫画だな。」
「ろくでなでしこ先生は他にも『穴と雪の王女2』のPR漫画も描いてるらしいわ。」
「それなら知っている。ウォルト―映画『穴と雪の王女2』のレビュー漫画でPRってタグに付けないからステマ疑惑で炎上した騒動だろう?」
「そうよ。ろくでなでしこ先生はその騒動の時レビュー漫画を描かされた1人で、フォローに騒動の事を聞かれたら『私ではなくウォルト―ジャパンに問い合わせて下さい』って言い逃れしたらしいわ。」
「口止めでもされているのかなぁ?」
「ろくでなでしこ先生は他にもトレパクで炎上した事もあるわ。」
「ああ、ピクブシ百科事典によると写真のトレスは無罪という判例があるらしいが、それでもトレパクは業界では重大なマナー違反として扱われるらしいな。それに判例は絶対ではないからトレスでいざ訴えられたら有罪になるリスクもあるからな。」
「他にもアマゾソアソシエイトの規約違反を犯したらしいわ。」
「ああ。プロフィールにアマゾソアソシエイトやっている事を明記しないでアフィリエイト貼っちゃうあれか?」
「唖戸理恵先生もアマゾソアソシエイトについて同様の疑惑があったけれど、弁明漫画で誤解を解いたらしいわね。」
「唖戸理恵って先生の自画像のシルエットがシナモソに似ているな。」
「昔の自画像はムーミソに似ていたらしいわ。」
「へえー。」
「私は文章力がないだけでストーリー自体は絶対に面白いはずよ!漫画かアニメにすれば芸術界の覇者間違いなしよ!」
たばすこすこすこ!
「私の時代がキタァーーーーー!!」
「うるさい!」
秀一はロザをしっぺで弾き飛ばした。
ガン!
ロザは顔面から岩に激突した。
「私の美貌がぁ!壊されたぁ!!!」
「wwwaapuaさんの人脈やっべぇ…!!」