14章 保護色
秀一はローサの元へ向かった。
「いらっしゃい、秀一君!」
「買って来たぞ。迷彩のミニスカートに迷彩のキャミソール。そして迷彩の帽子!」
「ありがと~ぉん!さっそく来てみるわん!」
ローサは迷彩服姿になった。
「肌が露出しているから目立つね。」
「これでも山の中に隠れれば目立たなくなるはずよ!」
ローサと秀一は試しに森の中に行ってみた。
「じゃあ、10数えてね!」
「1・2……7・8・9・10!もーいいかい?」
「もーいーよ!」
「いた!そこだろ!」
秀一はローサをすぐに見つけてしまった。
「どうしてわかったの?!」
「お前の自慢の赤い髪だよ。赤い髪が目立つから迷彩の意味ないな。」
「帽子にしまうには長すぎてしまえないし、…そもそもこんな美しい髪を帽子に隠してしまうのは勿体ないわ。」
「そうだな。そんなにも派手で美しい赤髪、目立つのはむしろ喜ばしい事だ。その髪は隠す必要が無い。」
「でも軍人みたい隠れてみたいわ。だからね神主さん。」
「?」
「この森を全部真っ赤に染めて!」
「そんなことできるか!!!!!!」
秀一は100連続往復ビンタをお見舞いした。
「いた~い!」
森は赤くできなかったが、ローサの顔は真っ赤になった。