13章 ふたなり
秀一はロザの元を訪ねた。
「いらっしゃい神主さん。」
「新しい小説買って来たぞ。『ふたなりはマニキュア』」
「まあ!ありがとう!」
「ふたなりっていうのはどういう意味だ?」
「男性器と女性器の両方を兼ね備えてるという意味よ。」
「なんだそれ!?そんなの化け物じゃないか。」
「化け物じゃないわ!そういうジャンルなの。」
「そんなのの何処が良いんだ?!」
「百合やBLで完璧なセックスを描写するのに便利なのよ。女性同士・男性同士でも完璧な性交・妊娠ができる。それがふたなりの魅力よ。」
「ちょと待て!ちょと待て!ふたなりなら性別は両性だろう?それならゲイやレズなどの同性愛とは言えないんじゃないか?」
「両性と言うより、女の子にチン〇が生えてるか、男の子に膣があるっていうのが正解ね。性別は男性か女性だけど異性の性器も持ってるという認識なのよ。」
「そういうもんかねえ。僕はお前にチン〇が生えてていたら気持ち悪いとしか思わないなぁ。」
「神主さんに膣があったらそれはそれでいいと思うけれど…。そうだわ!ちょっと待ってて。」
ロザはコスプレをしに行った。そして戻ってきた。
「じゃあ~ん!!見て!ふたなりのコスプレよ!」
ロザは股間にバカマツタケを挟んでいた。
「気持ち悪いやい!!!」
秀一はロザの頭にゲンコツした。
「ぎゃふん!」
「やっぱりふたなりの魅力は理解できないや。」
そう言うと秀一は自分の部屋に戻って行った。
「試してみるか……。」
秀一はふたなりの姿に変身してみた。
「……………
やっぱり無いな…。」