117章 破壊神
秀一は8人のひきこもり娘たちを連れて人気のない廃墟の探検に来ていた。
「人と出会わない旅行となると廃墟巡りしかないからな。」
「確かにこれなら誰とも出会わなくて済みそうね…。」
チェリーは不安げにそう言った。しかし、9人は何やら人の気配を感じ取った。
「そこに居るのは誰だ?!出てこい!」
「人に名を訪ねる時は、自分から名乗り出るのが礼儀じゃないか?」
「そうだな…。僕は秀一だ。お寺の神主をやっている。」
「お寺の神主?そいつはユニークだね。」
「さあ!名乗ったぞ!次は君の番だ!」
「ボクは破壊神のリーパーだ。」
「破壊神の死神か…。ははは、そいつはユーモラスだね。」
「ボクの縄張りに入ったからには生きては返さんぞ!」
「ひいいいいい!!!」
8人のひきこもり美女たちは震えあがった。
「安心しろ。お前たちはこの僕が守る!」
「1秒でカタを付けてやろう。」
リーパーがそう宣言すると、秀一とリーパーの激しいバトルが開始された。
秀一とリーパーを激しく飛び回っている。2人とも余裕の表情である。2人とも全く本気を出していない。
リーパーは無数のエネルギー弾を乱射した。秀一はエネルギー波を一直線に放射し、エネルギー弾を全て弾いた。さらにそのエネルギー波はリーパーに直撃した。リーパーは片手でエネルギー波を受け止めた。
リーパーは受け止めた手からエネルギー砲を放出し、そのエネルギー砲は、秀一のエネルギー波を滝登りのように突き進んでいき、秀一に直撃した。秀一は弾き飛ばされた。
「破壊神を名乗るだけあって強いな…。」
リーパーは空かさず、秀一に突進した。そこから肉弾戦に発展した。リーパーは北斗神拳のように秀一の身体を突いた。秀一はバリツで応戦した。リーパーは秀一を蹴り飛ばし一旦距離を取った。かと思うとすぐに反転攻撃を仕掛け、秀一に連撃を開始した。秀一は猛スピードでかわした。
「ふふふ。防戦一方か。まだ0.000000000000000000000002秒しか経っていないぞ?これでは1秒も持たずに勝負がついてしまいそうだな。」
「ならば、これでどうだ!」
秀一は距離を取ってひきこもり娘たちの背後に回った。
「ひきこもり美女マグナーム!」
ドボオン!!
秀一はローザの後頭部にパンチし、リーパーに向けてぶっ飛ばした!
「聖なるバリア・シールドフォース!」
リーパーはバリアを張った。ローザは顔面からバリアに激突した。そして、そのままズリ落ちた。
「い、今のは危なかった…。バリアーでもギリギリ防げるかどうかだった…。まともに喰らっていたらヤバかったぜ。だが、見た所、仲間の身を削る技!そう何度もできる技じゃ…。」
「そーら!ひきこもり美女マグナーム乱れ打ちだ!」
ドボォン!!ドボォン!!ドボォン!!
ドボォン!!ドボォン!!ドボォン!!ドボォン!!
秀一は、残りのひきこもり娘たち全員の後頭部にパンチし、リーパーに向けてぶっ飛ばした!
「せ、せせせ聖なるバリア・シールドフォース!!」
リーパーは再びバリアを張った。引きこもり美女たちは顔面からバリアに激突した。そしてそのままズリ落ちた。
「はぁはぁ。ギリギリセーフ!なんとか持ちこたえたぞ…!」
ひきこもり娘たちは全員気を失ってしまっていた。
「これで僕も心置きなく戦えるよ…。」
そう。秀一の狙いはリーパーにダメージを与える事ではない。ひきこもり娘たちを気絶させる事が真の狙いだったのだ!
秀一は猫又の姿に変身した。
「それがお前の真の姿か…。ならボクも本気を出そう…。今のバリア…防御は本気だったが、攻撃もスピードもまだ全然本気じゃなかったからな。」
リーパーがそう宣言すると、2人は地球の周りを激しく跳び回った。2人は地球の周りを何周もした。2人は跳び回りながら、間合いを伺っている。
「破壊神であるこのボクのスピードに付いてこられるとは!」
「だが、残念だな。僕はまだ全力の1%も出していないんだよな。」
「な、なにい!?いくら何でもハッタリが過ぎるんじゃないか?」
「ハッタリかどうか。思い知るがいい!!!」
ピカー!!!秀一は光線を放った。その光線はリーパーに直撃した。リーパーはそのまま倒れ込んだ。
「まだ1%じゃないぞ…。0.65%って所かな。そして、これがお待ちかねの1%…!」
秀一は1%の力を解放しようとした。しかし、リーパーは先ほどの攻撃で絶命しており、リーパーの身体は消滅した。
「ふぅ…。0.000000000000000000000005秒で決着か。確かに宣言通り1秒以内にカタが付いたな。随分と時間を余して。」
秀一は変身を解き、人間の姿に戻った。
「しかし、手強い相手だった。0.7%近くの力を出したのは随分久しぶりだったな。」
秀一は気絶したひきこもり娘達を起こした。
美女たちは何が起きたのかわかっていなかったが、美女たちの顔はボロボロになっていた。
「ああん!あたしのかわいいお顔が台無しだわぁ!!」
「私の長い赤髪を引き立てる美しすぎる顔がぁあん!」
「いやああ!アキリサの完璧な美貌がぁ…!壊されたぁ~!」
「わたくしのパーフェクションがあああああん!!!」
美しすぎる顔が台無しになったひきこもり娘たちは阿鼻叫喚した。
「やれやれだぜ。人の苦労も知らないで。」
秀一はひきこもり娘たちを連れて帰路に付くのであった