うちゅうじんの独り言 丈夫な男 ひとに成る
人の本質、人間とは、神話を織り交ぜて、お送りいたします。
人だった、自分は、他の誰とも、全く変わらぬ人であった。
今頃気づいた、少し丈夫な身体を持っただけの普通の心の器。
特別でも何でもない、一般人、平均とされる標準人間は、いない。
『隣の芝は、青く見える』と、昔、おばあ様からよく言われていたっけなぁ。
つい、他の人と比べてしまう、悪い癖だな。
---------------ふと、兄貴の事を思い出す--------------
五十速石別
血のつながった、出来た兄貴で在ったが、突飛な力もなく、普通の人であった。
晩年、治世が整ったと言う事で、祭られて居た様な、感じがする。
---------------閑話休題---------------------------
傲慢な心が、生みだす、魔境かな。
よく物事の本質を見る事が、出来る人と、見えてないのに虚勢を張る人が居る、俺は、後者かな。
全知全能の神が居ると仮定して、何を望むか、と、思考する。
「自分で、育てた人と言う者の考え方、育ち方、を共に歩んでいきたいと、神は思うと」俺は思う。
「それは、あなたの意見であり、本当の答えでは、有りませんね。」人に成った女性は、言った。
物事のとらえ方、見かたを考える、考察するのも人の頭の中の信号のやり取り。
「で、あるならば、俺としての意見は、個人見解としても、通用するのではないか?」
「いいえ、普通の人としての感情の無い、あなたの言動は、通用しません。」
ふと、考える、感情は、人としての理性ではないのかと「やはり、俺は、人だ。」
「いいえ、あなたは、人間にも、人にもならない、人の皮を被った獣です。」
むなしくなる、「人とは、何かを考えても切りはない、しかし、おれは・・・」
「俺には、感情がある、遠い昔の記憶、姉上から頂いた、心の欠片、これがあるから、俺は、人、人間だ。」女の人は、大きく頷いて、「それが、分かれば、あなたは、人間です。」と言った。
嬉しそうに微笑んで、手をたたき、薄っすらとその姿に天女の如き羽衣を纏い「ようやく、御話が、出来ますね。」
俺は、次の言葉を待つ、天女に成った女の人は、「此れから、貴方が生きて行こうとしている、世界をかいつまんで、説明させて頂きます。」
「まず初めに、貴方の姉上は、人および人間としては、存在していませんが、人および人間の意識の中に、概念として存在しています。」俺は、口を挟む「姉上に合う方法は、人と接し、話を聞き、人間と和解する事か?」
天女は、大きく頷いて、「その通りです。」手をたたいて、にっこり笑う。
「さすが、元が、見事的に、分かるのですね。」
俺は、一寸怪訝な表情で、「それって、どういう意味ですか。」と、聞きなおす。
天女は、「あなたの基は、元祖神ですよ、色々あって、忘却して居たのですね。」
俺が、元祖神?、だったら、思い当たる節も、多々あるけど、「何で、今の状態に?」
「それは、記憶喪失と言う事ではないのでしょうか。」手のひらを顎に当てて、頭をかしげて、思考するように話す。
「または、お姉さまが、隣に居なくなった事による、喪失感が、その様な状態を産んだのでは、と思います。」「ですが、まずは、お戻り致しまして、おめでとうございます。」地に平伏する。
「頭、上げて下さいませんか、未だ、蒙昧しております。」俺は、混乱中。
この姿は、何のため、人として、人間としたいが為か、姉上に近付こうとした、愚行の末か。
人間に成れば、姉上の欠片が、手に入ると思った、思い上がりか。
何時まで経っても、姉離れが出来ない、愚弟の極みか。
姉上が、上位神に嫁いでしまうと、どちらにしろ、分かれが起きたのに、歳を重ねても、こどものままだな、俺は。
-------------------------------幾年月が、流れても---------------------------
今ここに至っても、姉上の事は、覚えている、語ることが、出来る。
傍に居て欲しいと思う。
心の欠片のなせる業か、心が心を呼ぶように、幾多の人々と相いれま見る。
--------------------------------閑話休題-----------------------------------
「わかりました、俺が出来る事を致しましょう。」いつの間にか、服装が、変わっていた。
「では、早速、これまでの経緯と是からの歩みについて、ご説明いたします。」
人間は、神が、ご自分の姿に似せて、お造り致した創造物と、私の家には、伝記されておりました。
初めに神ありき、のちの肥しを、多大に広げ、耕すものを、作りたもうた、作りし者は、云われたことのみを、行い、へんりをもたず、このうえなく愛しさに欠ける。
また、こころちがいのかみあり、つくりし者に、こころちがいを、あたう、そして、ひとと成る。