2度目の告白
約束の日
待ち合わせの駅に約束の30分前に着く僕
僕[また早く着いちゃったなー
あれもしかしたら、あそこにいるの]
改札を出た時計台の下に待つ美鈴
僕「久しぶり!着くの早いね!
俺時間間違えちゃった?」
美鈴「うわっ!びっくりした!
お久しぶりです!先輩も早いじゃないですか!」
気まずそうな顔でそう答える美鈴
僕「いやー久しぶりで楽しみで早く着いちゃったんだよね」
美鈴「この前もお互い早く着きましたよね」
僕「ね!今度から30分遅く待ち合わせ時間決めなきゃね笑」
会話が止まってしまった
僕「とりあえず近くの店入ろっか」
美鈴「そうですね!ご飯食べましょうか!」
駅だと人も多くて落ち着かないこともあり
近くのカフェに入る僕たち
席に着いて注文を終えると
美鈴「先輩に合格祝い買ったんです!よかったら使ってください」
美鈴から突然のプレゼント
僕「ありがとう!開けてもいいかな?」
美鈴「どうぞ!!気に入ってくれたらいいんですけど」
中身はシンプルなデザインの定期入れだった
僕「ありがとう!!色とかめちゃくちゃ好きだし、電車通学なるから毎日使うよ!」
美鈴「気に入ってもらえたならよかった!先輩に似合う色頑張って決めました!」
そう言いながら、
やっと笑ってくれた美鈴の笑顔につられて笑う僕
そこから会話も自然と増え、すこしずつ気まずさもなくなり、気付くとだいぶ時間が過ぎていた
美鈴「そろそろ帰らないと怒られちゃう」
僕「送りたいから近くまで送らせて!」
美鈴「先輩時間大丈夫なんですか?」
僕「俺は大丈夫だから、じゃあ行こっか!」
少し強引な僕に美鈴は困惑しながらも
美鈴「じゃあお言葉に甘えてお願いしちゃいますね」
美鈴の地元の駅につき、しばらく歩くとまた告白した公園を通ることに
僕「ねえ。美鈴ちゃん少しだけ真剣な話聞いてくれる?」
美鈴「…はい」
ずっと笑顔だった美鈴の表情が少し曇る
公園に入りあのベンチに腰掛けて、
ゆっくり語り出す僕
僕「あのさ…!俺今日すごく楽しかった。
合格した時も一番に伝えたいって思ったのは美鈴ちゃんだった。
俺はやっぱり美鈴ちゃんが好き、
どんなにわがまま言ってもいい
寂しいって言ったらいつでも会いに来る
だから俺と付き合ってください。」
しばらく沈黙して顔を背けながら語り出す美鈴
美鈴「私やっぱり先輩といると楽しいです。
この前ひどい態度とった私なのに、また会おうって言ってくれて嬉しかったです。
今日も会えるのが本当楽しみでした。
先輩の合格も自分のことように嬉しかったです。
先輩のこと考えるとドキドキします。
本当に好きなんです。
私わがままですよ?またこの前みたいに先輩に酷いこといっちゃいますよ?」
そう言いながら美鈴は少し泣いていた。
僕「美鈴ちゃんは酷いことなんて言ってないよ!
美鈴ちゃんなりにきちんと考えて言ってくれたことでしょ?
これからどんなわがままも聞くから、最初にひとつだけ俺のわがまま聞いてよ」
美鈴「…。」
困った顔をする美鈴
僕「俺は美鈴ちゃんに俺の彼女になってほしい。」
出来るだけ目を見てまっすぐ想いを伝えた
少し間が空いてから
美鈴「先輩ずるいですよ。
そんなのわがままじゃないですよ!
だって本当に本当に私わがままですよ?」
僕「どんなわがままも受け止めるよ!」
美鈴「たくさん困らせまちゃいますよ?」
僕「美鈴ちゃんのことで困るならそれは楽しいよ」
真剣に答える僕に美鈴は優しく微笑み、照れるように顔を逸らしながら
美鈴「本当に私でいいなら付き合ってください」
恥ずかしそうにそう答えてくれた。
それから美鈴の家まで手を繋いで、二人とも照れながら、あまりの恥ずかしさに会話もなく歩いた
この時美鈴が強く手を握り返してきてくれるのがものすごく嬉しかった
僕「お家見えてきたね!少し遅くなってごめん!
大丈夫かな?」
美鈴「ギリギリ門限間に合うので大丈夫です!
先輩気をつけて帰ってください!」
美鈴を家まで送り届け、さすがに家の門限に間に合わそうなため急いで帰宅
帰りの電車で美鈴からのメール
美鈴『今日はありがとうございます、会いにきてくれうれしかったです!
その…これからもよろしくお願いします!
初めて人と付き合うのでよくわからないんですけど、今ものすごくドキドキしてます!』
僕『こちらこそありがとう!
俺も初めてだからまだ実感ないんだけど、
美鈴ちゃんが彼女になってくれて嬉しいよ!
彼女なんだから敬語もやめてね笑
もっと気楽になんでも話してきて!』
美鈴『えぇ!!じゃあ少しずつ頑張ります!
先輩もイヤじゃなきゃちゃん付けやめてください!呼び捨てのが嬉しいです!!』
不意打ちの美鈴の言葉に思わずにやける僕
僕『じゃあこれからは美鈴って呼ぶね!
美鈴も先輩って呼ぶの禁止!!笑』
少し意地悪したくなり困らせるように返信をする僕
美鈴『えぇ!!!!もう急に色々言われもドキドキで心臓もたないです!笑
じゃあゆうきくんって呼ぶからね!
ゆうきくん気をつけて帰ってね』
終始ニヤつきながら急いで帰宅
門限は過ぎるし、なのにニヤつきが止まらず
母親には気持ち悪がられてしまう始末。笑笑
こうして僕たちはやっと付き合えることになったのであった