入学試験
試験当日
特別緊張したり身構えたらそんなことは全くなかった
いつも通り起きて、いつも通り身支度をして
テレビを見ながら朝ごはんをゆっくり食べる僕
母「試験当日だってのに、全く緊張感ないわね
これで落ちたりしたら、笑い事じゃ済まないからね」
僕「落ちるわけないでしょ笑笑
そもそも専門学校って落ちる人いるのかな?
あっ!今日夜ご飯勇太と食べるからいらないわ!」
母「あっ!じゃないよ夜ご飯の話より前に試験でしょ!!
もう…とりあえず頑張って来なさい!」
僕『はーい!!ありがとう」
もう行ける限りオープンキャンパス行ったし、進路を担当してる先生にも十二分に顔と名前を売り込んで臨むAO入試、
面接だけの試験だし、落ちるわけないと思ってる僕は早く合格通知が欲しかった。
地元の駅で勇太と待ち合わせして、志望する専門学校へ
面接官「金沢くん、君は何度も来てくれてるし君のことは十分知ってるけど、1つだけ聞いてこなかったことをここで質問するね!
君はパティシエになった時どんなパティシエになりたいのかな?」
僕「僕は人の幸せをを演出する手伝いのできるパティシエになりたいです!
だからウエディングケーキを作りたいです。
僕の友達の結婚式のケーキは全部僕が作りたいと思っています。」
面接官「素敵な夢だね!この業界はすごい厳しいけど、君の今話してくれた気持ちずっと持ち続けてください
以上で面接は終了します。」
本当に呆気を取られるくらいすぐ面接は終わり
学校を出るとすぐ勇太が待っていた。
勇太「ゆうき面接何聞かれた?」
僕「どんなパティシエになりたいか?だよ」
勇太「なんだお前も一緒か、すぐ終わりすぎて落とされるのかと不安になったけど、ゆうきも一緒なら大丈夫か!
飯行こうぜ!」
それから勇太とご飯食べて帰宅
僕「ただいまー 風呂沸いてる?」
母「風呂より先に言うことあるでしょ!」
僕「あっ!試験?多分大丈夫じゃない!」
母「多分大丈夫じゃないってあんた
本当大丈夫なのよね?」
僕「面接すぐ終わったし大丈夫っしょ!
風呂沸いてるから入るからねー」
母親は相変わらずの僕の態度に呆れていた。
2日後
母「ゆうき!起きて!!」
僕「今日は部活もないし何も予定入れてないからまだ起きない〜」
母「いいから起きなさい!!」
僕「もうなにー眠いのにー」
渋々起きるとすこし興奮してる母親
母「〇〇調理専門学校から手紙きたわよ!」
僕「あーね!開けるよ!」
手で封筒破る僕
母「待って!もう!ハサミくらい使いなさい!本当ガサツなんだから」
渋々ハサミを使う僕
[ 合格通知書 ]
と書かれた手紙が入っていた、それと同封されていた入学のしおりと入学前の課題を見る僕
母「よかったわね!!合格しておめでとう!
本当ずっと部活引退しないし合宿も行くし、試験の日も緊張感ないから受かるか心配してたけど、受かってくれて安心したわ!!
今晩はお祝いね!」
すごく喜ぶ母親を見てつられて笑う僕
僕「ありがとう!でも大袈裟だよ!
しっかり夢叶えるから」
照れ臭かったけど控えめに感謝はきちんと伝えた。
合格は嬉しかった、その気持ちを最初に伝えたいって思ったのは美鈴だった
僕『美鈴ちゃん!!今日朝一で合格通知書きたよ!!
落ちないって思っててもやっぱりこうやって通知くると嬉しいね!』
美鈴『先輩!!!本当おめでとうございます!!
ずっと気になってたのできちんと合格できて私も嬉しいです!』
僕『これで美鈴ちゃんもまた会ってくれるね!笑』
美鈴『えっ、、、
でもお祝いしたいですし会いましょうか!!』
ダメ元で言ってみたものの、やっぱり会ってくれるとなるとものすごく嬉しかった
僕『お祝い!?嬉しいけど、
会ってくれるだけで充分だよ!
美鈴の家の方まで行こっか?』
美鈴『申し訳ないですよ!お互いの間くらいで今回は会いましょ!いつにしますか?』
僕『じゃあ次の土曜とかどうかな?』
美鈴『夕方ならいけます!いいですか?』
僕『おっけー!じゃあ土曜日に!』
振られてからなかなかきちんと話せないまま1ヶ月近く経ってしまい、正直嬉しい反面気まずさも混じった複雑な気持ちだった