夏の初めに
あの大会の日から 美鈴と僕は毎日連絡を取っていた。
毎日、お互いの学校での出来事、今やってる事、そんななんでもない普通の会話が楽しかった
和也「ゆうき最近毎日気合い入ってるね なんか良いことでもあったか?」
僕「うーん あれだよ こないだせっかく勝ち残ったのに それを感じさせないほどあっさりと負けただろ 次の個人では賞状狙えるから それに向けて!」
夏には公立の工業科がメインの大会がある
工業科のあるうちの学校や総合学科の美鈴ちゃんの学校もでれる小さめの大会
公式戦に比べると私立も出ないし
僕のレベルでも十分ベスト4狙える大会なのだ
翔太「ふーん 本当にそれだけかな?笑」
にやにやしながら聞いてくる翔太
僕「何がいいたいんだ?」
翔太「決まってるでしょ! み・す・ずちゃんに会える大会だからでしょ!」
翔太の放った一言になにも言い返せない僕
翔太「あれー図星?ってか好きなの?」
にやけながら翔太の問い詰めに
僕「あーもう、うるさいっ!練習するぞ」
翔太「あらーゆうきくんに春が来たみたいですね」
翔太にちゃかされた僕は無意識に赤面に…
(僕は美鈴ちゃん好きなのか?)
人を好きになることなんて今までなかったし
一回しか会ったことない人を好きになるなんて思ってもみなかった
でも、美鈴の真剣な顔や恥ずかしそうにする仕草 毎日のなんでもない普通の会話が本当に楽しいし 気付くと美鈴の事考えてたり 何かあれば美鈴に報告したくなる
これが好きなのかな?
こうして僕は自分の気持ちに気付いたのだった
それからも毎日連絡は取っていたものの、家が遠くて高校生にはすぐに会える距離でもなかったこともあり、進展もないまま夏を迎えた
そして試合の二週間前
美鈴『ゆうき先輩!
なんと、私も今回の大会ダブルスで出ることになりました(*´∇`*)
高校生になって初めての試合ですよ( 〃▽〃)
緊張しますけど、頑張ります!』
美鈴の報告はすごく嬉しかったけど、それ以上に2ヶ月ぶりに美鈴に会えることが本当に楽しみだった
もうこの頃には暇さえあればメールしていて夜は電話するほどの仲になっていた
僕『俺は今回もシングルだよヽ(・∀・)ノ
今回も応援きちんとしてねwww
勿論今回は俺が美鈴ちゃんの応援も
するからね(*^^*)』
美鈴『先輩にみられたら緊張して試合に
ならないんで、遠くから見守って
ください(*''*)笑
あっ、りかこ先輩と話してるん
ですけど、今回は大会の後に夏
らしく花火しましょう(^q^)
こういう機会じゃなきゃ会えないですし(*^^*)』
僕『いいよー♪今回会場校もうちだし
もう夏休み入るもんね(/▽\)♪』
こうして僕たちは大会の後に花火をすることに
大会当日
朝梨花子たちに挨拶したら各々試合へ
僕は準決勝まで勝ち進んで負けてしまった
試合は納得できて終われて
次に繋がる課題も見つかって今回は満足だった
もちろん悔しいんだけど…
美鈴は僅差で一回戦敗退だった
梨花子「うちらみんなで表彰されて嬉しいね」
和也「まぁこの大会ならこれくらいとれなきゃね」
試合が忙しくて美鈴とほとんど話さないまま夕方に
お互いの学校のミーティング終えて
翔太「じゃあ花火いくか!」
翔太の一言で近くの公園に向かうみんな、
あんまり人数多すぎると先生にバレて怒られるって理由で梨花子の学校の3年と僕の学校の3年で花火へ
美鈴は一年生たった一人だけ参加していた
梨花子「花火足りなそうだしもう少し買おうよ
買いにいく人決めよ」
美鈴「私行きますよ!先輩達はゆっくり休んでください」
翔太「女の子一人は危ないな、でも和也達だと美鈴ちゃん初対面で気まずいだろうから よしっ!ゆうき行ってこい」
翔太が作った流れで僕と美鈴は二人で花火を買いに行くことに
美鈴「今日は応援してくれたのに、すみません」
僕「いや、惜しかったよね!次に勝てるように頑張らないとだね!」
試合を振り返ってアドバイスしながら買い出しへ
美鈴「はい、がんばります!」
会話が終わってしまった…
二人になれたのは嬉しいけど、いざ美鈴を目の前にすると話せない僕
しばらく沈黙して
美鈴「あの… 今日は花火出来て嬉しいです」
恥ずかしそうにそう言った後、微笑む美鈴に思わず赤くなる僕
僕「俺は久しぶりに会えるから、今日本当に楽しみだった」
それから美鈴の家族の話、夏休みの予定と色々な会話をした
いつもは会いたくてもすぐに会えない美鈴がこんなにそばにいて本当に幸せな時間だった
近くのスーパーで花火を買って戻ってみんなで花火
手持ち花火はだいたい終わって、線香花火が始まった
ふと美鈴をみるとやはり一年1人だけは気を使うみたいでみんなから離れた場所で寂しげに線香花火をしていた
初めてみる表情の美鈴をみて、もうドキドキが止まらなかった
僕「美鈴ちゃん!疲れちゃったのかな?やっぱ一年1人だけは気遣うよね」
美鈴「あっいえ…
梨花子先輩とか皆さんみたいにはしゃぐの苦手で…でもこういう雰囲気はすごく好きでたのしいですよ!!
先輩…
線香花火って悲しくなりませんか? 花火の最後は必ず線香花火ですし、やるたんびに私思うんです。もう楽しい時間終わっちゃうんだって」
僕「楽しいなら笑ってよ!!
悲しくなるなら来年もまた一緒に花火しようよ!
そうしたら来年も楽しみになるじゃん」
僕があまりにも真剣に言うから思わず笑い始める美鈴
美鈴「ふふふ…
絶対約束ですよ?」
美鈴の優しい笑顔につられて自然に笑顔になる僕
僕「美鈴ちゃんさ!よかったら次は二人で遊ばない?
来年じゃなくて、もう来月花火見に行っちゃおうよ!
手持ちじゃなくて、打ち上げる大きなやつ!!」
美鈴「先輩が良いなら是非お願いします」
あまりにもかわいい笑顔で言う美鈴をみて、もう僕の気持ちは止まらなくなっていた。
花火も全て終わり
梨花子「次会えるのは、引退試合だね!」
僕「うちの学校は進路決まれば部活引退しなくて良いんだよねー
美鈴達大学受験組は次が最後か…」
翔太「ゆうきは専門だから余裕だなぁー羨ましいよ」
和也「まぁ俺たちはみんな10月までには決まるだろうから梨花子たちも頑張って決めろよー」
梨花子「まぁ大会で会えなきゃまたこうやって集まろうよー
じゃあまたね!」
僕たち「おうっ!
気を付けて!またね!」
駅まで梨花子たちを送ってそのまま解散した
梨花子『今日はお疲れ様!色々ありがとうね!
ゆうきくんはいつから美鈴好きだったの?笑
ゆうきくん、ネガティブだから
言うけど美鈴は、初めて会った
あの大会からゆうきくんの話
ばっかししてくるよー(*´∇`*)
まぁ好きならビシッと気持ち
伝えたら?笑』
りかこからのメールに思わずもしかしたら美鈴ちゃんも僕を好きなのかな?期待してしまう僕
(花火大会で美鈴ちゃんに告白しよう)
夏の始めにそう決意した