あとがき
南部と津軽って仲悪いらしいじゃん、戦闘になったらどうなるんやろ。ってことで書いてみたのが本作です。ギャグなのかなんなのかわからないカオスな話になりましたが、僕も大真面目、登場した将軍たちやいたこさんも、大真面目です。
短編にまとめようと思ったので、物語が成立する限界ギリギリまでエピソードを削って一万字程度に収めております。けっこう雑なストーリー展開になってしまったことが反省点です。
「いい意味で青森のステマ」「青森のことがよくわかった」 という、嬉しいコメントもいただきましたので、本作で参考にしました青森の名所や名物を紹介したいと思います。
下北半島
青森県の東側、まさかりの形をした半島です。まさかり半島とも言われます。西側の津軽半島が横を向いた人の顔の形をしており、まさかりが津軽半島の後頭部を狙っているように見えます。南部と津軽の関係性が垣間見えますね。
本編では下北半島は出てきませんが、南部軍歩兵部隊であるまさかり兵の武器として登場しました。
三内丸山遺跡
青森市にある縄文遺跡です。国の特別史跡に指定されています。
本編では、津軽軍守備隊の非正規部隊構成員として、三内丸山遺跡に住む縄文人が参戦しました。もちろん、実際には現役の縄文人は住んでいませんのでご了承下さい。
青天の霹靂
青森県の特Aランクの米です。青天の霹靂が登場するまでは、青森県には特Aランクの米がありませんでした。水加減はちょっと少なめのほうが良いみたいです。
本編では、マタギが撃つ銃弾として使用されています。
南部鉄器
その名の通り、南部の鉄器です。南部鉄器の急須などわりと普通に売られていますが、なかなか重いです。
本編では、南部軍の大盾として使用されました。防御力は高いですが、取り回しは最悪だったと思います。
弘前高校 八戸高校
青森市の青森高校と合わせて、御三家と呼ばれています。どの高校も、自分が青森県一だと言って譲りません。
本編では、南部と津軽の対立の一例として登場しました。
弘前城
弘前市にある城で、江戸時代は津軽氏の居城でした。天守が現存しています。弘前市における桜の開花時期はゴールデンウィークに重なり、弘前さくらまつりには多くの観光客が訪れます。
本編では、弘前城に津軽軍の本陣が置かれました。
三八城公園
みやぎ公園と読みます。三八城とは、三戸郡八戸城という意味です。八戸城跡であり、八戸市街を一望できます。
本編では、三八城公園に南部軍の本陣が置かれました。
ウミネコ
カモメに似ていますが、尾羽に黒い帯があります。ニャーニャー鳴きます。八戸市の蕪嶋神社はウミネコの繁殖地として有名です。
本編では、南部軍航空部隊ウミネコ飛行隊として活躍しました。爆撃機のように敵兵へとフン攻撃を見舞って戦いましたが、実は「八戸うみねこバクダン」というお菓子が本当に存在しています。
林檎
言わずもがな、青森と言えば林檎、林檎と言えば青森です。
津軽林檎が有名ですが、林檎は南部でも作られています。どちらがおいしいかは、触れないでおきましょう。また戦争になりますので……。
本編では、津軽軍が林檎砲として遠距離武器に用いました。当たれば痛いです。
馬刺し
五戸町の名物です。馬刺しは熊本が有名ですが、実は青森県も生産量が多いのです。
本編では直接馬刺しは登場しませんが、南部軍騎馬隊の馬として第二次みちのく会戦を勝利に導きました。
南部せんべい
主に青森県、岩手県で生産されるせんべいです。円形の縁に薄いみみがあります。けっこう固いですが、クッキー生地のものも売られています。ゴマや落花生が入ったものがメジャーでしょうか。
本編では、南部せんべいをフリスビーのように飛ばすディスクシューターが、南部軍騎馬隊の主力武器でした。
タッコーラ
「ジャッツ タッコーラ」が正式名称です。田子町はニンニクの産地であり、ニンニクをコーラに入れてみた結果誕生した飲み物です。コーラなのに味はニンニクという不思議な飲み物です。
本編では、南部軍の回復薬として登場しました。これを飲めばたちどころに全快します。
蕪嶋神社
八戸市の蕪島にあります。ウミネコの繁殖地として有名で、フンで真っ白です。傘をさしてお参りしましょう。平成二十七年十一月に発生した火災で燃えてしまいましたが、再建中です。
本編では、負傷したウミネコが帰還する場所として名前のみ登場しました。
あおもり犬
青森市にある青森県立美術館の大きな白い犬のオブジェです。青森県民からは、生きた犬同然に親しまれています。ちなみに、青森には「わさお」という有名な本物の白い犬もいます。
本編では、津軽軍第二独立召喚連隊の召喚に応じ、青森市に侵攻してきた南部軍青森市方面軍を単騎で壊滅に追い込みました。あおもり犬自身は、じゃれついていただけらしいです。
白神山地
青森県と秋田県の県境に横たわる、世界遺産です。青森県と秋田県双方が領有を主張して譲りません。
本編では、この地で修業した津軽軍が召喚術を得たという設定です。
青森県観光物産館アスパム
青森県の顔ともいうべき施設です。青森(Aomori)、観光(Sightseeing)、物産(Products)、館(Mansion)の頭文字ASPMより名付けられました。三角形の建物が特徴で、AomoriのAをモチーフにしています。青森県で最も高い建物です。
本編では、青森市攻防戦にて最後の籠城戦が繰り広げられました。
国道三三九号線
津軽半島竜飛岬にある、国道なのに車が通れない謎の道路です。階段になっていることから、階段国道とも呼ばれています。竜飛岬は「津軽海峡・冬景色」の一節にも登場することでも知られています。
本編では、車も通れない階段国道を青森市防衛システムとして応用した「国道三三九号線の陣」にて運用され、南部軍の退路を塞ぎました。これにより、終戦までの間、沢村中尉を除く青森市方面軍全軍は捕虜となってしまいました。
いたこ
口寄せを行う巫女です。恐山のいたこが有名です。口寄せとは、霊を自分に憑依させ、霊の代わってその意思を語る術です。口寄せされた外国人の霊は、下北弁で話すらしいです。すごい。
本編では、津軽軍の召喚術への対抗策として計四人のいたこが登場しました。南部軍の魔術系担当として、まさかり兵とかいらなかったんじゃないかというほどの強さを見せつけてくれました。
フラワーホース
十和田市現代美術館にある、カラフルなオブジェです。その名の通り、全身が色とりどりの花の馬です。まさに現代アート。躍動感がありますね。
本編では、十和田に残ったいたこの召喚術に応じ、七戸に侵攻してきたあおもり犬と激突しました。沢村中尉の操馬術も光り、終戦まで敵軍を食い止め続けました。
昭和大仏
青森市青龍寺にある大仏で、青銅坐像では日本一の大日如来像です。奈良や鎌倉の大仏をしのぐ、高さ約二十一メートル。しかし、知名度はいまいちです。
本編では、津軽軍第三独立召喚連隊の召喚術によりあおもり犬と共に七戸へ進軍しましたが、いたこの強力な霊術に阻まれ、目立った活躍はできませんでした。
イカ
八戸市はイカで有名です。八戸と言えばイカです。八戸市民は新鮮な透き通ったイカを食べているため、他県で出される白くなったイカは食べません。
本編では、いたこの霊術「八戸式捕縛陣」により、巨大なイカ足を以て昭和大仏を拘束しました。大仏を触手責め……バチが当たるかも。
クロマグロ
大間のクロマグロは全国的にも有名です。大間町は下北半島最北端、すなわち、本州最北端に位置しています。大間では、一本釣りにてマグロを捕獲するので、数は望めませんが、魚が弱る前に後処理を行え、傷つきにくいのが特徴です。
本編では、いたこの霊術「大間式マグロ連弾」として、大仏の侵攻を阻止するべく登場しました。
パティシエのりんごスティック
青森土産としては、これを買っていけばまず間違いないでしょう。大きめにカットされた林檎が、スポンジ生地と一緒にパイに包まれています。おいしい。もう一度言います。おいしい。
本編では、津軽軍が召喚で消費した魔力を回復するためのアイテムという設定でした。なお、本編では登場しませんでしたが、いたこの魔力は青森県民のソウルソース「スタミナ源たれ」により回復するという設定です。
せんべい汁
南部せんべいを使った八戸市の郷土料理です。南部せんべいのなかでもせんべい汁用のおつゆせんべいというものが使用され、醤油ベースのつゆで鶏やゴボウなどと共に煮たてて作られます。
本編では、弘前市決戦前夜、佐々木中佐が自らせんべい汁を振舞い、兵の士気を高めました。
ねぷた
ねぶた、ねぷたは、青森県各地で行われる夏祭りの一種ですが、特に有名なのが青森市のねぶたと、弘前市のねぷたでしょう。武者の人型や武者絵の山車を引いて、街を練り歩きます。
本編では、津軽軍第一独立召喚連隊により弘前ねぷたが召喚され、街の守備にあたりました。本来は、青森市攻防戦同様、誘引した南部軍を強力な召喚獣で壊滅させる作戦だったようですが、ねぷたは佐々木中佐の人間離れした武に阻まれてしまいました。
立佞武多
たちねぷたと読みます。五所川原市のねぷたです。青森ねぶた、弘前ねぷた、五所川原立佞武多を合わせて青森三大佞武多と呼ばれます。高さ二十メートルにも達する巨大な山車が特徴です。その名の通り、山車に巨大な人型が立っています。
本編では、津軽軍第四独立召喚連隊により召喚された、津軽軍究極の召喚獣として登場します。津軽軍の誤算は、南部軍がいたこ三人を温存していたことでしょう。
三社大祭
八戸市のお祭りで、正確には神事です。三社とは、八戸市内の龗神社、長者山新羅神社、神明宮のことで、煌びやかな人形山車が市街地を廻ります。
本編では、立佞武多に対抗すべく、いたこにより召喚されました。立佞武多と三社大祭の戦いは人の武の及ばぬ領域でした。まさかり兵空気。
日本一の短命県青森
青森県は日本で最も平均寿命が短い県です。理由は諸説ありますが、一つは塩分摂取量が多いというのはよく言われてます。
本編では、市長の寿命との関連や、短命県体験ツアーとして言及されました。短命県体験ツアーは本当に実施されたものです。
我ながら、一万字によくこれだけの要素を詰め込んだなと思います。当然、本作では登場しなかった名所もまだまだたくさんありますので、ぜひ青森県に行ってみてください。東京から八戸まで新幹線で三時間くらいなので、意外と近いですよ!