傷だらけの少女
えーと
はじめて投稿する作品になります
拙い表現が多いかも知れませんが感想をいただけると嬉しいです!
第1章
「痛いよ…痛いよ…」
消え入りそうな声で少女が叫ぶ…
むせかえる様な血の匂いと両親のうめき声…
そのなかでニヤニヤと笑いをながら男が立っていた。
鈍く光る刀と異質な笑い声それが覚えてる全てだった…
嫌な夢を見て僕は飛び起きる
「またあの夢か…」
両親と妹が死んでもう七年経つのにいまだに鮮明に残ってる記憶
僕は多分一生この夢を見続けるだろう…自分が許せないから。
「まだ2時じゃないか…嫌な時間に起きちゃったな」
このまま寝てもいられないのでリビングで何か飲もうと歩きだす
ふとテーブルに目をやると、リビングのテーブルの上にラップしたままの夕食が置いてあったままだった。
「叔母さんは今日も帰ってないのか、仕事頑張るのはいいんだけど身体壊すのだけは心配だよ」
新聞記者をしてる叔母さんは家に帰って来ない日が多い
今日もそうらしい。
「牛乳も切れてるみたいだしコンビニにでも買い出しに行くかな」
家を出ると雨が降っていた
雨の日は基本的に良いことがない
こないだも溝にはまったし田んぼにも落ちたし
落ちてばっかりだな僕…なんて考えながら歩いてると雑木林の影で何かが動いた
もしかしてタヌキとかかな?
そんな軽い気持ちで近づくとタヌキどころかびっくりだった。
人だ…女の子が倒れていた。
「大丈夫?!どこか悪いの!?」
助けないと!そう思って急いで僕は駆け寄った
「来るな!」
そう言って少女は叫ぶ
よく見ると身体中傷だらけでお腹の辺辺りからは相当な出血をしていた。
「そんな傷だらけで何言ってんだよ!とりあえず救急車を…」
バシン!
そう言って出した携帯を彼女は叩き落した
「なにすんだよ!そんな傷で放って置いたら死ぬぞ!?」
彼女は虚ろな目をしながら強く僕を睨む
「信じて…もらえ…ないかも…知れないけど…わたしは…厄介な…連中に…追われてるの…病院…なんかに…行ったら…病院の…人達に…危害が…ある…かも…知れない…」
意識を失いそうになりながらたどたどしく少女は続ける
「だから…君も…そのまま…行って…ちょっと…休めば…動けるから…頑張れる…から…だから…」
そう言って少女は気を失った
「厄介な連中に追われてる…
助けたら大変な事になるんだろうな」
きっと大変な事になる…だけどもう目の前で人がいなくなるのはもう嫌だ
「ゴメン…僕を助けようとしてくれたのは嬉しいけど、僕は君を助ける」