表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RAVEN〜レイヴン〜  作者: リガルト
3/3

藁人形

「…っ!」


一目入った光景に思わず息を呑む。

教会の周りを囲む村には人の気配など無い。

その代わりなのか、藁で出来た人間の形をした人形が木の棒一本を支えに立っている。

(なんだ…これ。)


「お、お〜い!美夜子〜!大地〜、宗介〜!!!」


(何で誰もいないんだ…。)

孤独感と不気味感に苛まれ、時期に吐き気が零二を襲う。


「誰、か…誰かいないのか〜!」

「ピーーーーーーーーーッ…」


山奥から聞こえる指笛に一瞬身じろぐ。


「ピーーーーーーーーーッ…」


(誰かが呼んでるのか…?確か指笛が得意なのは宗介だったハズ…。)

足を踏み出すと、右後方からカサカサ、と音がした。


「…?」


振り返ると一体の藁人形が右手を上げていた。

(…最初からあんなだったか?)

首を傾げて前を向くと


「うわぁっ!」


無かったはずの藁人形が両腕を上げて零二の前に立っていた。

カサカサ…。

今度は左後方を見るとさっきより藁人形が近づいたように見える。


「き、気味悪ぃ…!」


そう言って両手で藁人形を押し倒すと山奥に向かって走り出した。

そうして一体の藁人形がユラユラと左右に揺れる。

そして伝染したかのように左右の2体が…その周りの4体が…。

振り返らずに走っていた零二にはわからなかっただろうが…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ