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教会
「…ん…?」
重い体を起こすと奇妙な光が視界に映る。ステンドガラスが陽の光に当たっているのだ。
(…何処だ…ここは…。)
何かに例えるならば…教会、とでも言うのだろうか。
体を起こすと青年の向きは丁度女神像を目の前にしていた。
「なんだ…これ。」
女神像は頭をこっくりと傾け、衣服はボロボロに破けていた。
「…世界の礎、我、深き眠りに…尽きし…?」
(…なっ!?)
何処からともなく赤い涙がつーっ、と女神像の瞳から頬を伝い、落ちる。
(気味が悪いっ…!)
「…はっ、そういえば…みんなは…?」
(久々に高校の友達とキャンプをして…。)
木席を抜け、扉に手をかける。
ーギイィィイ…