16.園芸あれこれ
トイレトイレと強調しすぎたが
(いや、とっても大事なことなのだが)
それに匹敵するほどの重要事項がある。
畑。
そう、園芸だ。
実は私が持ってきた(?)荷物の中で一番多いのはこの園芸グッズだったのだ。
「と、いうわけでの人」がなぜかここでかなりサービスしてくれたらしい。
自宅物置の中身全部、その周囲数メートルと近所のレンタル家庭菜園に用意しておいた苗木やら堆肥やら。
その全てをひとまとめに「私の園芸用品」として認めてくれたらしいのだ。
(ここでサービスするなら他でサービスしてくれよと思ったがもうツッコまない。
ツッコまないぞ。あきらめた)
農具一式。
堆肥、液肥、農薬数種。
園芸ポッドが大量に。
植木鉢が数点。
自宅の生垣から採取、取っておいた椿の実。
椿、ゆずの苗木。
ゼラニウム、ラベンダー、ローズマリーの苗。
そして野菜、ハーブ、香辛料の種各種。
ジャガイモ、さつまいも、トウモロコシ、ミニトマト、カブ、ピーマン、玉ねぎ、コマツナ、ほうれん草、ルッコラ、にんじん、セロリ、大根、大豆。
セージ、タイム、オレガノ、ジキタリス、エキナセア、フェンネル。
クミン、コリアンダー、ターメリック、マスタード、オールスパイス。
そしてアブラント綿。
……自分でも思う、自重しろ、と。
でもおばちゃんたちと、きゃっきゃうふふと種を交換するのがレンタル家庭菜園のブームだったのだ。
そして親戚の農家のおばちゃんとも、まあまあうふふと作物の送り合いをしているうちに自分を見失ってしまったのだ。
スミマセン。
そしてさらに調子こいて全種類を植えてしまった。
だって餓死したくないし。
カレー食べたい。
そして病気こわいし。
ハーブでどこまでしのげるか分からないけど、ないよりまし。
そういうわけで園芸作業は毎日励んだ。
トイレ建設中だって、園芸作業だけはおこたらなかった。
だが始めの土づくりで持ってきた堆肥は使いきってしまい、液肥も農薬も数か月で切れてしまった。
そこを椿油の絞りかす、草木灰、天然重曹、ニンニク水でしのぐ。
そんな感じでおそるおそる育てていたのだが。
が!
結論から言うと大豊作だった(わーい)
一番はじめの収穫は種付けから3週間後のコマツナ、ルッコラ、ピーマン。
大豊作。
そしてかつて食べたことがないほど美味だった。
(ふおお、しゃっきしゃき!
味が濃いよー野菜です!って感じだよー
火山の近くは肥沃だっていうけどマジすげー
連作してないからかもしんない。
この感じだとミニ氷河期でもなさそうだし、いけるぞこれは!)
そして真の喜びは秋にやってきた。
そう!
真打登場。
正義の味方、カレーである。