長岡更紗さま『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』
「ああ、今日はレビュー日和だな」
桜が満開な空にうなずいて、レビュー喫茶店の看板を出しました。
わたしはレビュー喫茶店の喫茶マスターのくまごろうです。どうぞお見知りおきくださいね。
このレビュー喫茶店は、おすすめの一冊を語り合う喫茶店でございます。
今日はどんな一冊に出会えるでしょうか――?
桜がきれいな森のオーブンでパンプキンパイを焼いていると慌てすぎてかぼちゃを頭に乗せたアライさんが走ってきました。
「アライさん、どうしましたか?」
「あのね、うさっこちゃんがね、すぐ来てほしいって! ビッグニュースなんだって!」
大急ぎでレビュー喫茶店に戻るとそわそわしたうさっこさまがおすすめの一冊をカウンターに置いて待っていました。
本日のおすすめの一冊、どんな本か見てみましょう。
「これは長岡更紗さま『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』ですね」
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《本日のおすすめの一冊》
◇作品者/作品名
長岡更紗さま
『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』
(https://ncode.syosetu.com/n2354gj/)
◇ジャンル/文字数
異世界〔恋愛〕/ 251,255文字
◇あらすじ
侯爵令嬢だったユリアーナは、第一王子と十歳で婚約した。
仲睦まじく過ごしていたある日、父親の死をきっかけにどん底まで落ちて婚約破棄されてしまう。
一般人となったユリアーナは、四十歳になっても、まだ独身だった。
そんな時、あるお客がユリアーナの働く宿屋へとやってきて……
(『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』の小説情報より引用しています)
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うさっこさまが瞳をきらきらさせながら口をひらきました。
「大人のシンデレラ物語みたいで本当にうっとり読んだ作品なのよ」
うさっこさまがレビューのお手紙をひらり、と見せてくれました。
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◇レビュータイトル
ガラスの靴が無かったとしても王子様は私を見つけてくれる?その答えは、この物語にあります……!
◇レビュー本文
硝子の靴は女の子の永遠の憧れです。だけど、硝子の靴が履けたら同一人物?一目惚れって結局見た目?出会って数時間で性格が分かるわけ?
そんな事を考えたことがある大人の女性にお勧めしたい物語があります。
この物語の主人公は、ライトブラウンの髪と瞳のディートフリート王子と栗色の髪で華奢なユリアーナ侯爵令嬢。二人は十歳で婚約者になり十五歳で長年連れ添ったみたいに想い合う。あと一年で二人が婚姻出来る十七歳のある日、王の側近だったユリアーナの父が他界してしまう。
ここから歯車が狂い出し、二人は婚約破棄することに……。
それでも一途に想い続けた二人が再会を果たしたのは、なんと四十歳。
若さも美貌も栗色の髪も華奢な侯爵令嬢の面影もない、もちろん硝子の靴なんて持っていないユリアーナを王子様は気付く事が出来るのでしょうか?
その答えは……この優しく紡がれる大人の硝子の靴物語の中で、是非お確かめ下さいませ。
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「あのね、この作品は――なろう森の魔境と呼ばれる異世界恋愛ジャンルの日間ランキング表紙入りをした名作なのよ」
「うんうん、ぼくもランキングの掲示板から読んで泣いちゃったよ」
「――なんと続編が始まったのよ!」
「ええっ?!」
うさっこさまの言葉にアライさんが目をまん丸にして驚いていますが、わたしも珈琲を挽いている手が震えてしまいそうです。
「行方を告げずに去ったヒロインを王子さまが探しにきてくれるなんて――大人のシンデレラみたいな恋愛で本当に大好きだったから続編が出るなんて夢みたいに嬉しいのよ……」
うさっこさまやアライさん、それにわたしが読んでいた時は、ディートフリート王子とユリアーナ侯爵令嬢の2人の恋模様をロマンチックに描いた作品でしたが続編では登場人物がぐぐっと増えているようですね。
作者の長岡さまは、複雑な心情や試練のある展開を鮮やかに描く素晴らしい手腕で有名ですからね、この続編はとても読み応えがありそうです。
わたしは気持ちを落ちつけるためにディートフリート王子とユリアーナ侯爵令嬢の大人のシンデレラ物語のような素晴らしさを思い出しながら、うさっこさまに焼きたてのパンプキンパイを置きました。
「焼きたてのパンプキンパイの粗熱が取れるまで『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』についてゆっくり語りましょう」
わたしもいちファンとして、この続編がはじまるビッグニュースは見逃せません。
「ええ、もちろんよ!」
「そうこなくっちゃ!」
うさっこさまとアライさんが大きくうなずきました。
「うさっこさま、おすすめの一冊をありがとうございます」
本日のおすすめの一冊である長岡更紗さま『若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。』は、くまごろうの本棚に入れておきますので皆さまも手に取ってみてくださいね。
ここはなろう森にあるレビュー喫茶店。
今度はどんなおすすめの一冊に出会えるか楽しみですね。
またのお越しをお待ちしております。







































