石河翠さま『こころやさしい みこひめさま』
「ああ、今日はレビュー日和だな」
お祈りしたくなるような空にうなずいて、レビュー喫茶店の貸切看板を出しました。
わたしはレビュー喫茶店の喫茶マスターのくまごろうです。どうぞお見知りおきくださいね。
このレビュー喫茶店は、おすすめの一冊を語り合う喫茶店でございます。
今日はどんな一冊に出会えるでしょうか――?
一番に到着したのはぴょんぴょん跳びはねてきたうさっこ様です。
「くまごろうさん、今日は貸切にしてくれてありがとう」
「どういたしまして。お好きな作品を心ゆくまで語り合っていただくためのレビュー喫茶店です」
本日のお客さま――うさぎ妖精さま、白文鳥さま、うさっこ様が席に座るとうさぎ妖精さまが梅のステッキをぶんぶんとふりました。
梅の花がぽわぽわ咲いておすすめの一冊が現れました。
本日のおすすめの一冊、どんな本か見てみましょう。
「これは石河翠さまの『こころやさしい みこひめさま』ですね」
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《本日のおすすめの一冊》
◇作品者/作品名
石河翠さま
『こころやさしい みこひめさま』
(https://ncode.syosetu.com/n5393gw/)
◇ジャンル/文字数
童話〔その他〕/ 478文字
◇あらすじ
心優しい巫女姫さまは、苦しむ竜を哀れに思しめし、天よりお越しになりました。
(『こころやさしい みこひめさま』の小説情報より引用しています)
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「心に沁みこむようなとてもやさしいおはなしだったからレビューのお手紙を書いたのよ」
うさっこ様がひらりとレビューのお手紙を広げました。
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◇レビュータイトル
これは心に触れるような優しいはじまりの物語
◇レビュー本文
竜が住んでいる国には、巫女姫が天からお越しになりました。この国の子供たちは、この物語を寝かしつけに読み聞かせてもらいます。
ある子は、胸にぎゅっと抱いたまま眠るのでしょう。ある子は、本が擦り切れるまで読むのでしょう。ある子は、宝物のように大切に飾っているのでしょう。
やさしい挿絵とひらがなの絵本はぜひ声に出して子供に読み聞かせをしてあげたい一冊です。
どうぞ優しい親子の寝かしつけの時間に読んでみてくださいねーー。
さて子供が寝たあとは、大人の時間と決まっておりますよね?
『こころやさしい みこひめさま』には、巫女姫様と竜騎士様の恋のはじまりをつむいだ大人の為の一冊も用意されています。
『40歳なのに召喚されて巫女姫になりました 〜夫を一人選べと言われたあなたの物語〜』
こちらは恋のときめく甘さを感じる一冊になっています。寝かしつけのあとには、恋の甘さに酔ってみてはいかがでしょう?
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「寝かしつけをされている子ども達が眼に浮かぶみたいよね」
うさっこ様がうっとりつぶやくと、うさぎ妖精さまがこくんとうなずきます。
「この『こころやさしい みこひめさま』は、『40歳なのに召喚されて巫女姫になりました 〜夫を一人選べと言われたあなたの物語〜』の世界の国民に流布されている巫女姫のはじまりの物語なのよね」
うさっこ様がぴょこぴょこ耳を動かして話すと白文鳥さまがちゅちゅ、とさえずりながらうなずきます。
「ちゅちゅ、うさっこちゃんが巫女姫のお祈りを教えるための絵本を見つけたのって走ってきたときはびっくりしちゃった!」
「わかるわかる! 巫女姫のときもお友達の推しをずらりと予想して読んで読んでって言ってたけど、今回もぴょんぴょん跳ねてやってきて、巫女姫の国で巫女姫を敬うために読まれてる絵本だから絶対読んでねってなろう森の掲示板に書き込んでたよね」
うさぎ妖精さんがほわわんと笑いながらうさっこ様の巫女姫への愛を語っています。
うさっこ様は巫女姫のおはなしが好きすぎて巫女姫ファンクラブを作っているのです。
うさっこ様とうさぎ妖精さま、白文鳥さま――巫女姫の推しは違うのですが巫女姫が好きというのは同じなので定期的に集まって推し愛を語り合っています。
わたしは焼売、豚まん、桃饅頭など皆さまの推し点心を作ると蒸籠でほかほかに蒸して並べます。
「わいわい楽しめる飲茶はいかがしょうか?」
「くまごろうさん、ありがとう!」
「みなさま、素晴らしいおすすめの一冊をありがとうございます」
本日のおすすめの一冊である石河翠さまの『こころやさしい みこひめさま』は、くまごろうの本棚に入れておきますので皆さまも手に取ってみてくださいね。
ここはなろう森にあるレビュー喫茶店。
今度はどんなおすすめの一冊に出会えるか楽しみですね。
またのお越しをお待ちしております。







































