倉河みおり様『その好きは、あたしの好きとは違ってる』
「ああ、今日はレビュー日和だな」
お出かけにぴったりな空にうなずいて、レビュー喫茶店の看板を出しました。
わたしはレビュー喫茶店の喫茶マスターのくまごろうです。どうぞお見知りおきくださいね。
このレビュー喫茶店は、おすすめの一冊を語り合う喫茶店でございます。
今日はどんな一冊に出会えるでしょうか――?
「文鳥さん、今日は森の映画館に遊びに行くんでしょう?」
アライさんがにこにこ話しかけると文鳥さまは嬉しそうにうなずきました。
ちゅちゅ、と白文鳥さまがわたしの頭に止まりました。
「白文鳥さま、おはようございます」
「くまごろうさん、おはよう」
文鳥さまと白文鳥さまがどんな映画を観ようか仲良く話していると白ヤギのシーロさまがいらっしゃいました。
仲睦まじい文鳥さまと白文鳥さまを見送ってから喫茶店に入ります。
シーロさまがおすすめの一冊をカウンターに差し出しました。
本日のおすすめの一冊、どんな本か見てみましょう。
「これは倉河みおり様の『その好きは、あたしの好きとは違ってる』ですね」
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《本日のおすすめの一冊》
◇作品者/作品名
倉河みおり様
『その好きは、あたしの好きとは違ってる』
(https://ncode.syosetu.com/n2404gn/)
◇ジャンル/文字数
現実世界〔恋愛〕/ 243,369文字
◇あらすじ
「ユウにぃ、大好き!」
もうすぐ高校一年生になる雛は、隣に住む3歳年上のお兄さんが、幼い頃からずっと好き。彼女になりたいけれど、子ども扱いされてばかりいる。
「僕も好きだよ」笑って言ってはくれるものの……その好き、妹としてってやつだよね?
片想いを両想いに変えるには、どうすればいいのだろう。
あたしと彼の『好き』は、違っていた。
(『その好きは、あたしの好きとは違ってる』の小説情報より引用しています)
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シーロさまが三日月を横にしたような瞳を細めて笑います。
「この好きはどの好きなのかを考えるのがとても楽しくてレビューのお手紙を書かせてもらったんだ」
シーロさまがレビューのお手紙をひらひらと見せてくれました。
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◇レビュータイトル
じれじれの神様に愛される、恋のシーソーに乗っちゃった二人はどうなるの?!
◇レビュー本文
小さな頃に公園で楽しんだシーソーのコツは、二人の重さを同じくらいにすること。
どちらかが重すぎても軽すぎても、シーソーは上手に動かなくて楽しめないですよね!
さて、この物語の主人公はもうすぐ高校一年生になる雛ちゃん。隣に住む3歳年上の侑にぃにずっと片思いをしているのに、ちっとも相手にしてもらえない。
この恋は、この好きは、もしかして勘違いなのかな?
『好き』を手放そうと決めた途端に、恋のシーソーは大きく傾きます。
やっぱりこの好きは、この恋は、勘違いじゃなかったのかも!
『好き』に手を伸ばそうと決めた途端に、恋のシーソーは再び傾いて――。
大人になってはじめる恋のシーソーは、子どもの頃に遊んだシーソーみたいにひと筋縄ではいかないみたい……!
さらにこの恋のシーソーは、じれじれが大好きな神様にも愛されていて……。
あなたも雛ちゃんと侑にぃが織りなす恋のシーソーを見守りませんか?
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「最後まで目が離せない展開でね――その好きは結局あの好きだったわけだけど……最後まであの好きがどの好きに落ち着くのかハラハラさせられたね」
シーロさまが感心したようにうなずきます。
「ヒロインの雛ちゃんがぐいぐい押して力技で押しきるのかと思えば、やさしいヒーローの侑さんに攻守が変わったり本当に目が離せない作品でした」
アライさんもうんうん、とうなずくとシーロさまはニィと口をほころばせました。
「あとは雛ちゃんのお兄さんがイケメンでしてね――人気の高かったお兄さんの麟くんの恋模様が楽しめる『イジワル王子とちびイチゴ』もおすすめですよ」
ふふ、と二人の恋を思い出して微笑むシーロさまにとっておきの早摘み苺を出しました。
「シーロさま、甘酸っぱい苺をどうぞ」
「くまごろうさん、ありがとう」
「シーロさま、素晴らしいおすすめの一冊をありがとうございます」
本日のおすすめの一冊である倉河みおり様の『その好きは、あたしの好きとは違ってる』は、くまごろうの本棚に入れておきますので皆さまも手に取ってみてくださいね。
ここはなろう森にあるレビュー喫茶店。
今度はどんなおすすめの一冊に出会えるか楽しみですね。
またのお越しをお待ちしております。







































