ついに登場!
ウンディーネ先生のありがたーい話を聞いている時に、教室のドアが開いた。
ガラッ!
「す、すみません!迷ってしまい遅れました!」
クラスの視線が集中した。
ピンク色の髪………!?
ヒロインだーーーーーー!!!!!!!!
「初日じゃから多目にみよう。せっかくじゃ、これから自己紹介する所じゃった。御主から名前と特技など紹介しなさい」
ピンク色の髪の女の子はウンディーネ先生の隣にいくと、緊張した様子で自己紹介をした。
「私はリュミナス王国出身の、セリス・ヒロインと言います」
ぶはっ!!!!!!!!!!!
だ、ダメよ!笑っちゃダメ!?耐えるのよ私!
家名がヒロインってどんな羞恥プレイよ!セリスは可哀想なんだから!笑っちゃダメーーーーーーーー!!!!!!!
シオンは全神経を研ぎ澄まして、プルプルと笑いを必死に耐えるのだった。大変失礼なヤツである。
「特技と違いますが光魔法が使えます」
セリスの最後の一言で、クラスがざわめいた。
「うむ。光属性を扱える者は珍しい。それは御主の立派な才能じゃ。しかし、その才能にあぐらを掻いてはならぬぞ?しっかりと伸ばさねば意味はないのじゃからのぅ?」
「はいっ!頑張ります!」
「では、席に着くがよい。御主の席はシオン………あの者の後ろじゃ」
セリスは私の後ろに着席した。そして、次々と自己紹介が進んでいった。
「自分はシオンの婚約者であるリュミナス王国の王子、クリス・リュミナスだ。これからよろしく!」
おおっ!!!!
と、歓声が起こった。ってか、恥ずかしいんだけど!?婚約者なんて言わなくても良くない?しかも、次が私の番?やりずれぇ~!!!!?
シオンは少し赤い顔を伏せながら自己紹介した。
「シオン・シルクードです。『各国』から精霊伯の貴族位を頂いています。何か魔法でわからない事があれば、遠慮なく言って下さい。精霊と契約しているので、魔法は得意なんです!」
ふぃ~、やりきったじょ!
「ほほぉ~?魔法が得意とは言いよったな?では、後で飛びっきり難しい課題を用意しておこうかのぅ?」
!?
「え゛っ!?」
あはははっと、クラスが和んだ。
流石にSクラスとあって、全体的にレベルが高いね。それに何人か珍しいスキルを持っているわ。シオンは、鑑定を使いクラスメイトの能力をざっと見渡して確認していた。
「さて、自己紹介も終わったので、講堂へ行くぞ!そこで、入学式を始めるのじゃ!」
ウンディーネは講堂へと皆を案内した。途中別のクラスの同級生と合流し、講堂へ行くと舞台会場のような作りになっていた。流石は金持ち学校じゃのぅ!
…………あ、作ったの私だった。テヘッ♪
4年制だが、2年前に開校したので今は3年生までしかいない。3年の精霊会(生徒会)の会長である人物が挨拶をして、その後で校長の挨拶があった。
「皆さん、入学おめでとうございます!私は四大精霊が一柱シルフィードと言います」
なんですとーーーーーーーー!!!!!!?
なんであのシルフィードが校長なのよ!?
シオンがパクパクと指を差していると、ウンディーネが念話で言ってきた。
『シルフィードはのぅ、昔から軍の運営や商会などの運営が得意なのじゃ。魔法の実技も担当するが、学園全体の運営を任せるのが良いと判断したのじゃ』
ほぇ~!あのシルフィードがねぇ~?
しっかりしそうで、なんか抜けているのよねぇ~?大丈夫かな?
シオンは改めてシルフィードを見ると、目が合って微笑んできた。
『何か問題でも?』
ゾクッ!?
なんでもありませんよーーーーーー!!!!!
いきなり念話に割り込まないで!?びっくりするから!
こうして波瀾万丈の学園生活が始まるのだった。
『よろしければ感想、評価、ブックマークよろしくお願いします!』