突入前!
帝国でザンドと戦っている同時刻、法王国や亜人国でも魔将軍との戦いが繰り広げられていた。
法王国ではイフリートの娘であるイルミナとフレイが、亜人国ではリヴィとミレイユがシオンの友人として前回、魔王に良いようにやられたので挽回しようと志願していた。
「フレイ達、大丈夫かな?」
出撃前に心配するシオンにクリスが元気付けた。
「大丈夫だ。あのフレイが万全な状態でやられる訳がないよ。信じよう!」
「うん、そうだね」
みんなが戦っている間、四大精霊は各国のバックアップで様子を見に行ったり、空飛ぶ魔王城の結界を破る準備をしたりと忙しかった。
「シオンよ、そんな顔をするでない。我々がついておるのじゃ。万が一の場合に備えて生徒達には指輪の加護もある。今は我慢しておくのじゃ」
ウンディーネの言葉にシオンは精神統一をして不安を紛らわすのだった。
!?
「魔王城の結界が揺らいだのじゃ!」
ゆっくりとシルクード領へ近付いてくる魔王城を監視していた者から報告があった。
魔王軍もバカではない。空を飛ぶ魔王城には侵入者を拒む結界が張られていた。
それは魔将軍がそれぞれ力を注いでおり、その一角が崩れた事を意味していた。
「誰かが魔将軍を倒したのね!」
「うむ、まだ結界は残っているが、これなら少数の人物が入れる穴を開けて突入できるじゃろう!」
今回、魔王城に突入するメンバーは、シオン、クリス、セリス、スノー、ウンディーネ、シルフィードが選抜メンバーである。
イフリートとノームは魔将軍との戦いの支援の為に残ることになった。
片が付けば、四大精霊の二人だ。結界を破って合流する事ができるのだ。もし可能であれば他のメンバーも連れて行く事になっている。
「まぁ、ノーム達が来るまでに倒しちゃうけどね!」
シオンは本気の闘志を燃やしていた。
当然である。負ければ貞操の危機なのだから!
「シオン、何度でも言うけど1人での行動は控えるように。敵の狙いは君なんだからね?」
「わかってるわ!魔王なんかに負けないから!」
ガッツポーズをして心配するクリスに平気アピールをした。そして、外に用意した魔方陣の上に集まった。
「さて、この魔方陣で高速移動をして魔王城に突入するのじゃ。制御は妾とシルフィードでやる。強い衝撃が予想されるのじゃが、他の者は防御結界を張って身を守って欲しい」
うん?これってあの有名なルー◯なんじゃ………
めっちゃ、テンション上がるよ!
シオンはいつもどうでも良いことでやる気が上がった。
「シオン、どうして私が突入メンバーに選ばれたのですか?」
セリスが不安そうに尋ねた。
「だってセリスはヒロインだし?」
「????」
意味のわからない顔でセリスは首を傾げるのだった。
しかし光属性を持つヒロイン、セリスが対魔王戦に、絶大な威力を持っているのも事実であった。




