作戦会議です!①
その日の夜から、各国の被害状況が届けられた。被害はゼロとはいかなく、一部の村や街が半壊したりしていた。
しかし、ほとんどの場所では、住民が避難を優先したため、人的被害はごく少数であった。
そして、各国の指導者達が転移で一同に集まっていた。
「………それで、四大精霊様達の容態は?」
「軽症………とは言えません。骨を折るなどの大怪我をしております。さらにイフリート様が重傷です」
リュミナス王国の国王と公爵が各国の指導者に説明していた。
亜人連合
ガイア帝国
アーデン法王国
リュミナス王国
前に転移できる指輪を与えられていたため、すぐに緊急会議を開く事ができたのだ。
「今、わかっていることは新たな魔王軍を束ねる者は四天王ではなく、『魔将軍』と呼ばれる軍団長が新たに確認されました。どうやら『邪神』から直接に力を与えられているようで、邪神の力を秘めた攻撃を喰らうと、回復に時間が掛かるみたいです」
フレイの父であるレッド・ハート公爵が丁寧に答えていく。
「魔将軍の力は圧倒的だったようだな。四大精霊達と互角と聞いた。負けてはいないが、油断はできん相手だ。そして、我々も四大精霊達に頼り切ってはダメだ!我々の国は我々で守らなければ意味がない!」
ガイア帝国の前皇帝グランが拳を握り締め立ち上がった。
「ええ、私もグラン殿と同意見です。我々はかつて四大精霊様達に返せないほどの恩を受けました。いつまでも頼ってばかりではいけません!」
いつもは控えめな亜人連合の代表エルフのフローリアも、その目に怒りを宿していた。
「私もイフリートお母様に傷を負わせた魔将軍を許すつもりはない。しかし、感情論だけでは勝てない。何か対策の案はあるのだろうか?」
アーデン法王国は前回、トップが入れ替わり内政に力を入れている最中である。まだ国のトップとして権力が小さいため、軍の代表としてイルミナ将軍が代わりに出席していた。
「イルミナ将軍は知らないだろうが、実は対魔王戦に【精霊の武具】を開発してある」
!?
「精霊の武具ですか?それはどのようなものなのでしょうか?」
エルフのフローリアが答えた。
「武具の材料は魔法の飽和性が高い純ミスリル製で、これはノーム様の力で鉱石を大量に発掘して、ドワーフの職人が武具の大量生産しております。通常の武器よりも切れ味も良いでしょう。そこに、世界樹の浄化の光を大量に浴びせる事によって、魔力鉱石ミスリルの剣などに光属性を付けることができるようになったのです。いわば人工的に光属性の魔剣を作りだす事に成功したのです」
!?
イルミナは驚きの顔をした。
「まさかそんな事が!?」
「ただ、数百の生産は完了しておりますが、数が足りませんね」
魔王の全力の襲来まで一週間しかないのである。
「当面は、実力のある者に優先して渡していくしかあるまい。それにミスリルの剣だけでも十分に戦力増加に繋がる」
「わかりました。鎧兜の生産を止めて、武器を中心に少しでも多く作れるように致します」
「ああ、頼んだ。それと──」
グランはフローリアに1つお願いをするのだった。
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