普通の授業ですよ?
次の日になりました。
「えへへへっ♪」
昨日の事を思い出し、だらしない顔をしているシオンにスノーは軽くため息を付いた。
「お嬢様、気持ち悪いです」
「ヒドッ!ちょっと、メイドなら主人を敬いなさい!」
プンプンッと怒るシオンを見てチッと舌打ちをした。
「あっ!今、舌打ちした!したよね!?」
「あ~めんどくさいなぁ~」
!?
「あ、すみません。本音が漏れました」
「このぐーたらダメイドめ!」
最近はいつもこんな感じの夫婦漫才をやっているシオンとスノーであった。
「さぁさぁ、早く行って下さい。私は忙しいのですから」
スノーはぺいっと窓からシオンを放り投げた。
「へっ?」
うぎゃーーーーーーーーー!!!!!!!!!
「おや?お嬢様は今朝も元気ですね♪」
何事も無かったように仕事に戻るスノーであった。そして、シオンはと言うと…………
クルクルクルッ!
シュタッ!!!
おおっ!回転しながら着地に成功した。
まぁ、どうでもいいことである。
「はぁ~、スノーめ!帰ったら締める!」
「…………何しているのシオン?」
ちょうど呼びにきたミレイユとセリスが、空から降ってきたシオンを茫然と見ていた。
「あっ、おはよう!」
「えっ?あ、おはよう。それで、どうして空から降ってきたの?」
シオンは指で落ちてきた窓を指した。
「窓………?」
「うちのメイドに叩き出されたの」
!?
「あんな高い所から落ちてきたの!?」
「ってか、メイドさんに落とされたの!?」
ツッコミ処満載のシオンの言葉に驚く二人だった。
「あれっ!?いつの間に外に出たの?シオン!」
一階で待っていたフレイが慌てて出てきた。
「あ、フレイおはよう!」
「うん、おはよう!」
実は、かくかくしかじかメイドという訳でして…………話を聞いたフレイは─
「………ま、シオンだしね」
フレイちゃん?今の間は何かな?かな?
何ともいえぬ微妙な空気の中、一緒に教室まで行きました。
教室へ着くと、すでに何人か来ていて話をしていました。そしてシオンに気付くと、ワッと押し掛けました。
「シオンさん大丈夫でしたか!?」
「シオン様!昨日は凄かったです!」
「精霊姫!魔法を教えて下さい!」
「大魔王様!どうか学園生活を穏便にお願いします!」
うん、ちょっと待ってよ?
最後の方って、人間の敵認定されてないかな?かな?
誰1人として同じ呼び名がないのはなんで?
ああっ、ツッコミたいよ……………
いつもツッコミを入れられているシオンが、珍しくクラスメイトにツッコミを入れたかった。
「こらこら、ちょっと落ち着こうか?」
「そうです。いきなりだとシオンさんが話せませんわ」
フレイとミレイユがクラスメイト達をなだめてくれた。
「ちょっとびっくりしたけど、大丈夫だよ!皆も、魔法を使うコツとか今度教えるね!」
おおっ!!!
周りから歓声が上がった。そんなこんなで、ホームルームの時間になりました。
「さて、昨日はお疲れ様だったのぅ。本日は魔法座学を教えていくので、しっかりノートを取って勉強をするように!」
はいっ!
このクラスは素直な子が多いようだ。
そして、授業が始まった。午前中は人間の老人の教師が複雑な魔方陣を書きながら効果に付いて講義していった。
「ふむふむ、魔方陣にこんな意味があったのね~」
魔法は使えても、複雑な魔方陣を描く儀式魔法はやった事のないシオンだった。
「魔方陣を使った儀式魔法は、準備が大変だけど、自分の実力以上の魔法効果が望めるので、設置型の罠とか、特定の場所での召喚魔法などに使われることが多い…………と」
授業の復習をしていたセリスはブツブツと言いながら勉強していた。
「でも、まともな授業って面白いね」
「そうだね。新しい知識が増えるのは嬉しいね」
クリスも参考書を片手読みながらシオンに言った。シオンのまともな授業っという所はスルーでした。
「そうそう、アースが久々にシオンに会いに行くと言っていたよ?」
「えっ、アースが?」
クリスとアースはイフリートの封印されていた聖なる山を攻略した時、背中を預けて戦った信用できる人物だ。妹のレアも光の魔法が使える聖女候補の1人だったはず。
学年が違うのと、シオンのせいで授業が昨日潰れたせいで会いに来れなかったそうだ。
久々に交流を深めるのも悪くないなーと思うシオンだった。
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