表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王女の執事は元王子  作者: DDDDD
5/19

ハートのネックレス

「ところでこれからどこに向かわれ‥向かうんだ?」


ロイはどうやら普通に話すことに慣れてないみたいだ。


「とりあえず、大通りに出て色んなお店を見て回りたいわ」


大通りに着くとたくさん人がいて道が人でうまっている。


「は、はぐれたりしたら大変だから手を繋いで欲しいわ」


「そうです‥そうだな、ハイ」


こちらに手を差し伸べるロイ。


「へ、平気な顔して‥なんか悔しい」


ロイの手はとても大きくてガッチリしてる。そしてなによりとても温かい。


「あ!あのお店見て!アクセサリーを売ってるわ!ちょっと寄っていきましょ!」


そこのお店には可愛いアクセサリーがたくさん並んでいた。


王宮内でもアクセサリーなどつけているがやはり王宮内でのアクセサリーはやれ宝石だの黄金だの少し私の好みに合わないものが多かった。


と、色々品物を見ていると一つのアクセサリーと目があった。


「わ〜かわいい〜!これ欲しいなぁ〜」


それはピンク色の石で作られたハートのような形をしたネックレスだ。


「気に入ったのなら買ったらどうだ?」


「欲しいところだけど我慢するわ」


「どうして?」


「だって王宮内でつけられないじゃない」


王宮内でこのようなものをつければ他の貴族たちになんで言われるか分かったものじゃない。


「お父様に反感を持っている貴族派に馬鹿にされるわ。『平民のアクセサリーなぞつけて貧乏くさい!』ってね」


私がバカにされるのは構わないがそのせいでお父様やお兄様にまで迷惑をかけるのは嫌


「‥なるほど、すまない主人、このネックレスを頂こう」


「ちょ、ちょっと!話聞いてたの?つけられないのに買ったって‥」


「聞いてたよ?そのうえで買ったんだ」


「ならどうして」


「主人そのネックレスは包んだりしなくていい、そのままで構わない」


すると店の主人は何か察したのかニヤリと笑い、ロイに手渡した。


ロイはそのまま受け取ったネックレスを私に着けてくれた。


「ほら、とても似合う」


ロイは爽やかな笑顔をこちらに向けながら言った。


「つける、つけないじゃないですよ。こういうのは似合う、似合わないで決めるものだと思います。それに王宮内でも着けたらいいじゃないですか。お嬢様にとてもお似合いですから馬鹿にする者なんておりませんよ」


ホントにロイはずるい。私は顔が真っ赤になっていくのを自覚する。


「それに、もし王宮内でつけるのが嫌でしたらせめて今日のお出掛けくらいだけでもつけてください。私からの『プレゼント』ということで」


「あ、あうぅ、ありがと‥。あと、敬語になってる‥」


「どうやら、敬語で話すということが癖になっているようですね」


最後に私はロイに確認した


「どう?‥かわいい?」


ロイは一度深呼吸をして言った。


「ああ、素敵だよ『リナ』」


「〜〜〜〜っ!」


幸せメーターが振り切れた。


まだまだ私とロイのデートは続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ