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キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ!

遅れてすいません。

PCやっとゲットだぜ!

これで勝つる!



で、今回私の好きなゲームのセリフをちょっとパロってます。

わかった方は勢いよく手を上げてその勢いのまま大気圏外へ行ってください。

わからない方は皆でコメントしましょう。

さ、ご一緒に、


キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ!


 

「ちょっと怖いかな」


 てりやきが眼下を怖々と見下ろしながら言った。狭いし高いし、と続ける。

 これぞ本当のジャングルジムという言葉が銀朱の頭に浮かんだ。

 本当にジャングルジムのように入り組んではいるが、それはてりやきと銀朱にカゲロウの三人がいる古代樹の上部だけで、詩歌と楓がいる下は密集してはいるものの枝が入り組んでいるわけではない。だが、高低差はだいぶある。

 枝をかき下を覗き込むと、だいぶ下に詩歌と楓が少し歩きづらそうに樹々の合間を縫って歩いている。敵がでたら上空と地上から展開するために合図を送ると決めてあるので様子を見る必要はない。それでも、一度は真下を見下ろしてしまうのだから好奇心というものはこれ以上なくタチが悪い。


「落ちないでくださいよ」


「カゲロウさんだってさっき同じことしていたじゃないですか!」


 はてそうでしたかと言いながら、前を進む銀朱へと視線を戻した。


 現在五人は古代樹の森の森林地帯を抜け、密生地帯へと歩を進めていた。前にも述べたとおり、古代樹の森とは通常の森のように古代樹が生い茂る森林地帯。樹と樹の間隔が人一人分ほどしかないため古代樹の枝や上、樹の間を縫って進まねばならない密生地帯。古代樹に侵食されながらもなお神秘的で危険な空気を放つ古代遺跡地帯の三つに分かれており、これらの総称でもある。古代遺跡地帯を囲むように密生地帯があり、それをさらに囲むように森林地帯となっているため、だいぶ面倒な場所となっている。

 さらには今回採ってくるようにと言われているハニワキノコとスサノオメタルは古代遺跡地帯周辺と古代遺跡内部で採取できるとの話だったので、わざわざ徒歩で向かうことになっていた。空からという手段を取らない理由は空は強力な飛行モンスターが多いため、空中戦などとてもではないができないからである。

 しかし、それで徒歩の移動となったパーティの面々が嫌な顔をしているかといえばそういうわけでもない。


※何が起こるか


「来たニャ! 前に数体、トレントだニャ!」


「わかりました!〈節制の権天使召喚サモン・プリンシパリティテンペレーシオ〉!」


「よしきた。天使が接触したら頭から奇襲だ」


 なぜなら、おいしいからだ。

 群れで行動するモンスターが密生地帯に入るとほとんどいなくなり、頭上からの奇襲もかけやすい。いわゆるおいしい狩場なのである。ただ、留まって狩っている時間は無いので、目の前に出てきたモンスターのみを叩いているわけだが。


 楓の杖から光があふれ、白い翼を持った女性の天使が現れる。両腕には丸型の盾が一つずつ握られており、瞳には静かな湖畔のような落ち着きが宿っていた。節制の権天使は防御に重きを置かれた天使系サモンモンスターであり、敵を前線でとどめ耐える、いわばタンク役のモンスター。

 迫り来る木が足をつけたようなモンスター、トレントは4.5体はいる。とても攻撃範囲が広く、平原であれば厄介な敵だが今この場は密生地。盾を押し切る事はできず、動きが自然と制限される。


 その隙を逃すようなパーティである筈もなく、即座に追撃が入る。


※誰か


「シイッ!」


「ニャー!」


 蛇のような鋭い呼吸音を発して頭上から斬りかかるカゲロウと、鳴き声をあげて自分の持つ大犬、フェルを権天使を飛び越えさせ突撃させた詩歌が集まったトレントに追撃をして行く。さらに上から追従するように銀朱とてりやきが斬りかかり、ファーストアタック時に運良くHPが残ったトレントをもれなく消す。

 バランスの取れているパーティの理想的な戦いの一つであり、もしみている人がいれば、見事とつぶやくだろう。


 このように道中はそこまで危険な事もなく、一同は先へと進んで行く。準ボス級モンスターでも出ない限り、歩みは止まらなそうであった。


※何が起こるか


 何事も無いようにと願っていた時、カゲロウにピコンという音と共に封筒のマークが現れ、メールが届いた事を知らせる。送り主は、葉二から。






from葉二


 目標と接触。まずい相手ですけど共闘者がいましたのでどうにかします。






 戦闘が始まったのだからメッセージなど書かないで集中すればいいのにと思う。

 メッセージ画面を終了。

 ふぅ、と息を吐き、視線を前へと向ける。


「ま、こちらはこちらでやりましょう」


「おい! 着いたぞ!」


「はい」


 木々が変わる。

 阻むのではなく、護るようにはえる太くがっしりとした樹に。

 枝が、根が、遺跡を覆う。


 古代樹の森最深部、エルモア地下宮殿遺跡。


 未だ最深部まで到達されていない、巨大な地下遺跡型ダンジョンである。




「チームを分けっぞ」


 そんな中発されたそれは、突然の銀朱の提案だった。


「なんでですか?」


「この外辺りで対処ができねぇ敵はいない。ならキノコ採りに行く奴二人であとの三人はスサノオメタルを掘りに行けば効率的だろが。採ってきたらスサノオメタル組に合流しに行きゃいい。道中の敵も先行したやつらがいくらかやっておけばまず少なくなってて楽だろうし」


 確かに効率的ではある。

 ハニワキノコが生えている場所もだいぶ近い。もちろん古代遺跡内部には手ごわい敵もいるが外は密生地帯に入らない限り、たいした敵もいない。問題は遺跡内のモンスターだが、先行する三人がレア物が出そうなポイントを探しながらなのだから、そこまで無理もできないだろうとも考える。

 珍しく理性的なセリフを言った銀朱に皆も特に反論することもなく、チーム分けをすることになったのだった。


「じゃあ、ダイスで一番小さい数字を出した人とその次に小さい人がキノコ採りに行くということたで……えいっ」


※チーム分けは



* * * * *



「キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ、キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ!」


「き、きーのこきのこ……きのこ……う、うぅ、恥ずかしいです……」


「ほら腹から声出して!」


「ああもぅっ! き、キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ、キーノコキノコーキノーコキ・ノ・コ!」


「いいです! すっごくイイです!」


 ダイスの結果、てりやきと楓がキノコ組となった。驚くことにこの二人どちらも1をだして一撃で撃沈である。だが、モンスターが苦手で天使を使っているような楓にしてみればむしろラッキーではあったが。


※何が起こるか


 てりやきは忍者の高いAGIを遺憾無く発揮しあちこちを縦横無尽に飛び回り、楓はもしもに備え、数召喚は出来るがまあまあ戦える程度の〈水の上位天使〉を三体召喚し、キノコを採らせている。

 何事も無ければ、そう願うが、得てしてそういった願いは聞き届けられない物である。特に、この世界(WWO)神様(GM)には。


「「な、何……あれ……」」


 ハニワキノコは、外見がハニワのような形をしており、中が空洞で、三つの穴が顔のように模様として空いている。大きさもキノコとしては大きい拳大の大きさだ。


 だが、二人が見たソレは、キノコではなかった。確かにカサもついているし、キノコと言えなくも無いだろうが。


 ソレの大きさは、拳大ではなかった。あのカタチで育ち切る前に食べられないよう威嚇も兼ねていると公式設定にもあるので、拳大より大きくして更に威嚇しているのかもしれない。


 ソレのカサは、カサではなかった。見るからに硬そうで、歯なんてまるでたたなそうだった。


 ソレの模様は、単なる穴ではなかった。威嚇にしたって穴というより本当に目と口のようだった。


 こう言うと、ソレは一見、ちょっと大きいハニワキノコのように感じる。


 だがしかし、そんな訳がない。ソレは、もはや威嚇なんてチャチなモノからかけ離れたところにあるうえ、食用なんてものからは遥かに遠い場所にある。


「「あれがキノコだって? じゃあコレはなんだ?」」


 それは拳大どころではなく、人と同じくらいの大きさだったのだから。


「とりあえず……手に入れようか」


「うん……」


 天使と一緒に引っこ抜き、アイテムボックスへと叩き込む。そしてそのキノコの説明を読み、再び愕然となる。



◆◆◆◆◆


アーマードハニワキノコ


レア度 S


ハニワキノコの突然変異体。硬いし堅い。鉄よりも硬い。あまりにも硬いので、モンスターすら食べようとしない。しかし出汁を取ると絶品であり、コレが丸々入るくらい大きい鍋があるならやる価値はある。

また、装備品として着ぐるみのように使うこともできる。性能は特別なものはなく、とにかく硬いだけ。


◆◆◆◆◆



「……なにこれ、ふざけてるの」


GM(変態)め……よくよく好きと見えるね」


 二人はこの予期せぬ激レアアイテムとの出会いに、しばし呆然と立ち尽くしていた。



※何が起こるか


1.2.3.敵出現

4.準ボス出現

5.何も起こらない

6.宝箱発見


出たのは2。

敵出現、オーソドックスですね。

ちなみに私は小さい時、オーソドックスをオードソックスと言って恥ずかしい思いをしたことがあります。どうでもいいですか、そうですか。



※誰か


1.詩歌さん

2.カゲロウさん

3.てりやきさん

4.銀朱さん

5.楓さん

6.別モンスター


はい、出たのは1.4。

追撃行くのは二人です。6はハズレ選択肢。当たってたら何が出てたんだろか。



※何が起こるか


1.2.密生地のボス登場

3.4.他のパーティとかち合う

5.6.メールが届く


出たのは5。

相手は一応いくらか候補はいましたが、まあもう一つのチームでは送れそうなのは葉二さんくらいでしたので。



※チーム分けは


はい、文章中にありましたとおり、ダブルで1をだした楓さんとてりやきさんがキノコに。

あとの方は、銀朱さんが5。カゲロウさんが4。詩歌さんが6を出して、スサノオメタルへ。


まあキノコの方が終わるの早いですから普通の人なら間違いなく合流しようとするとは思いますがね。



※何が起こるか


1.2.キノコがデカイ

3.4.キノコが動いて戦いに

5.6.キノコが全く無い


出たのは1。

一番ギャグになる選択肢を出してくれてありがとうサイコロ先生!

ちなみに5.6.だったりしたら合流は無理にするつもりでした。



それではまた次回!


次も見ないと財布から小銭だけを抜き取っちゃうぞ☆

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