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混沌、降臨

※フォッサ砂漠と古代樹の森どちらか


 ダオは前衛戦士職を取り続けていることで、そのステータスはHP、STR、VITがかなり高く、まさに敵の前に立ち叩き伏せる豪快な戦士の鏡と言える。そのステータスなら仙人掌闘士は二、三撃程で仕留められる。

 はっきり言ってサボテンごときいくら来ても敵ではなかった。一人ならば、だが。

 サクラの護衛をしている以上傷を負わせるわけにはいかない。しかし彼女は優秀でもそのステータス数値はあまりにもお粗末なもので、天性の才があろうとも仙人掌闘士が相手では掠めただけで致命傷、目当てのカオスロブスターでは掠りでもすれば即死んでしまう。だが、その二体はまだいい。采配において右に出るものはいない彼女がいるのだから忠実に動く駒に徹すれば苦戦はしても切り抜けられるだろう。だが、それでも援軍は必要だった。本当の敵は他でもないダオ自身なのだから。

 周りのモンスターの強さによってわずかに発動条件数が変わってくるベルセルクのスキル〈激昂〉が発動してしまうのはサボテンどもとカオスロブスターを考えるとサボテンは三体から五体までしか周りにいてはいけない。それ以上増えては発動して、見境なく攻撃してしまう。

 しかも、いつそうなるかわからない。

 だからこそ〈激昂〉が発動してしまう可能性が増えるリスクがあっても単純な頭数が増やせるたしぎを呼んだ。いつも援護のために一、二体しか連れていないたしぎならば仙人掌闘士の数を調整することで暴走せずとも戦えるしサクラの護衛を任すこともできると考えたからだった。

 この計画にミスがあったとすれば、それはたしぎにそこまでの詳細を話さなかったためになかなかの強さの二体を連れてきたことと、葉二と玄武がついてきていて、片方がメインではなくともテイマーでもあったことだろう。

 計画した本人すらまだ知らないこの事が吉と出るか凶と出るかはまだわからない。ゲームだろうと現実だろうと敵は待ってはくれないのだから……




「とにかく今すぐに来そうだった仙人掌闘士は今ので終わりだ。次の波が来るまでおそらく数分、間が空く筈だから今の内に釣り上げてくれ」


「わかっています……あ、き、きた!」


 水の弾ける音と共に、釣れた物が姿を現す。


※何が釣れたか


「……キャッチアンド」


「リリースだな」


「ちょ! ちょっと待ってダオさガボガボボ……」


「大変なんでっブクブク……」


「ちっ。あげてやってくれ。援軍だ」


 釣竿の先にはダオが呼んだ筈のたしぎにテイムモンスター、そして見知らぬ二人(葉二と玄武)が引っ掛かっており、あり得ないものを見てしまったせいか頭を抱えそうになるがダオはそれを辛うじて心の中だけにした。あちこちに一緒に釣れたエレキンギョも飛び跳ねているあたり大漁といえば大漁だ。


 この三人と二体、じつは反対側から来てしまい、勢いが強すぎたためブレーキが効かずペコペコ丸共々見事にオアシスに落っこちてしまったというかなり情けないことになっていた。それをたまたま釣り上げられたのも完全に運でしかない。


 どうせくだらない事でこうなったのだろうと推測したダオだったが、あながち間違いでもないのがいたたまれない。


「? おい、引き上げても大丈夫だと……」


 まだ全員が引き上げられる様子はない。どうしたのかとサクラの顔を見ると焦りとも驚愕とも言える顔をして竿を凝視している。付き合いは短くとも、この娘は表情の変化に疎いことはわかっているので、その表情を大きく歪ませているのと折れるのでは無いかと思うほどに尋常ではないしなり方をしだした竿を見ると、なにかまずいことが起きているのであろうことは察しが付く。


 そして、それが決してこちらにとって歓迎できることではないことも。


「何かまだ引っ掛かっています!」


「お前ら何を連れてきたんだ!?」


 返答が帰ってくるよりも先に答えは何よりもわかりやすく現れた。

 爆音。

 間欠泉のごとく水が天に向って弾け、辺りに一瞬の雨を降らせる。

 異形と共に。


※どうなっている

※誰が


「ぶはっ……ゴリマッチョ!」


 釣り上げられた玄武が先ほどまで自身を担いでいた精霊を見る。

 3メートルは優に越える体格、その身を守る様に深淵を思わせる青黒い甲殻を纏ったザリガニーーカオスロブスターが、 ゴリマッチョを絞め殺さんとその鋏で胴体を掴んでいた。

 だが、当の本人は苦痛に顔をゆがませることもなく白く光る歯を覗かせて、自身の体を壊そうとする不届きものを見据える。


「Hahaha……調子に乗るなよyoungster!」


 全身が揺らめく。

 挟まれている腹から全身が青い炎に包まれ、体の輪郭がボヤけて次第に炎が渦を巻き始めるとともに、カオスロブスターがあまりの熱に鋏を開いた隙に、宙へと離れる。

 炎の勢いは増し、さらに大きな渦を巻いてゴリマッチョを包み込む。やがて、回転する球形となった炎は青から淡い橙色になり、次第に人のような形をとる。

 これが、ゴリマッチョこと『超位炎精霊スーペル・ファイヤーエレメント』の本来の姿。まさしく精霊と言うに相応しい姿だった。


「いくら連れてくるやつ指定しなかったからってあんなもん連れて来たのか!? くそったれ……これじゃ本当にワシにも余裕がないぞ!」


「それならサボテンくる前に決めないといけませんね。私が指示をしますからできるだけそれに沿ってください。そちらのランサーの方と魔法職の方もいいですか?」


 サクラのその言葉に葉二は小さく頷き、玄武もまた槍を構え声をあげて応える。


「よし、なんでもこいや!」


※誰が


「ダオさん、誰かと前脚を同時に思い切り叩いてバランスを崩して下さい!」


「任せろ! たしぎ、お前は右だ!」


「バランスを崩せばいいんでしょう? 来いペコペコ丸!」


 全員が一斉に動き始めたとき、指示を受けた者はそれにできる限り沿う結果にすることができれば勝率はかなり高くなるというサクラの采配の噂を皆は知っていたので硬直することもなく移動する。


※成功か


「オラ、食らえ〈フルスイング〉!」


「主、ちゃんと捕まっていてくれないと途中で落ちるであります!」


「そんなヘマはしないよ! いくぞ〈爆進〉発動、セット〈弾丸ライナー〉!」


 思い切り振りかぶられたダオの斧と強化された速度でペコペコ丸ごと突進するたしぎが前脚に当たり、おおよそ生物から鳴るとは思えない甲高い音を響かせて前脚の甲殻を叩き割った。

 間髪入れず次の指示がサクラから発せられる。


「頭に一撃を入れながら足に追撃を!」


※誰が


「私が撃ち抜きます! ゴリマッチョさんアシストを!」


「それじゃ俺が頭だな。串刺しにしてやら」


 指示がくる前に予備動作をしていた葉二がゴリマッチョの炎を糧に魔法の威力をあげようとし、動きが激しい頭に玄武が飛びかかる。


※成功か


 だが、ここで思わぬ形でミスが起こった。

 太公望に指示されたキャラクターはその行動を行おうとした際にステータスが僅かに上がる。当然動きにも影響がでるのだが、体感としてはほんのわずか。しかしそれでも感覚で動いている者からするとその僅かな差が乱れを生じさせる。


「なっ……!」


 追撃を行いさらにバランスが崩れたところで間髪いれず叩くつもりだった玄武が予想よりはやく頭に到達してしまった。

 カオスロブスターは頭だけ玄武に向け、カチカチと顎を鳴らしたかと思うと、突然ドス黒い泡を吹いた。そこに玄武は突っ込んでしまうと同時に失速し、地に落ちた。頭上には黒い靄のアイコンが現れており、〈呪い〉状態でHPが削られながら動けなくなっている。


「玄武さん! くそっ、間に合え〈クロスパイロン〉!」


※間に合うか


 ハサミを振りかぶったカオスロブスターだったが、玄武への攻撃は突然現れた十字架の壁により阻まれる。


「火精霊さんすぐにランスロードの方を連れ戻してください! アレは至近距離ではHPの減った相手から狙う習性があります!」


「わかっているさ! Don't worry」


 危うげなく玄武を連れて下がるゴリマッチョ。

 しかし気づけば先程ダオとたしぎが破壊した甲殻が僅かずつだが再生し始めている。

 皆無言で電撃戦か長期戦になると感じたが、サクラとダオにたしぎだけはどちらかではなく選択肢が電撃戦しか無いことを悟っていた。

 でなければ、心強い味方が一人あてにできなくなってしまうのだから。


まあ最初のどちらかになるかという選択肢ですが、当たったのはフォッサ砂漠。次回はどっちかな(笑)


※何が釣れたか

1.たしぎとテイムモンスター

2.玄武と葉二

3.カオスロブスター

4.エレキンギョ

5.何も釣れてない

6.5以外全部

でたのは6。

ていうかいきなりカオス(笑)

収集つかないねぇ。


※どうなっている

1.2.カオスロブスターに挟まれている

3.4.カオスロブスターを足止めするため水中戦をしている

5.6.カオスロブスターに水中に引きずりこまれる

出たのは2!

やっべ、まじやっべ。


※誰が

1.ゴリマッチョさん

2.たしぎ

3.葉二

4.玄武

5.ペコペコ丸

6.エレキンギョ

出たのは1。

おおっと?

いったい誰が得するのこんなムキムキがミチミチ締め上げられる描写なんて。


※誰か

1.ゴリマッチョ

2.たしぎ

3.葉二

4.玄武

5.ペコペコ丸

6.ダオ

二人えらびますよー。

でたのは6.2!

でもたしぎさん単体だとちょっと無理がありますのでペコペコ丸も付属。


※成功か

STRから考えると10面ダイスで4以下は失敗、5以上で成功です。

でたのは10!

大成功ですね( ´ ▽ ` )ノ


※誰か

1.2.ゴリマッチョさん

3.4.葉二

5.6.玄武

先に当たった人が足で後が頭です。

順番は、2.3.6!

つまりゴリマッチョと葉二さんが両足で、玄武さんが頭ですね、玄武さん、おいしい!


※成功か

ステータスから考えると、10面ダイスで3以下で失敗、4以上で成功です。だいぶ楽ですね。

でたのは1!

っていち!?嘘でしょ失敗!?


※間に合うか

1.2.3.間に合う

4.5.6.間に合わない

出たのは3。

ギリギリセーフな感じ。


さて、今回もまたやりますよ。

次回はフォッサ砂漠と古代樹の森どちらかな〜(笑)


それではみなさまアデュー!

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