変態注意報発令
※一話目は何人出るか
※最初は何人出るか
※誰か
商業都市フルオクール一番街。
生産職のプレイヤーが店を建ち並べ、あちこちに交通の弁が良いため人も賑わうこの都市は五番街まであり、五番や四番街はまだ比較的初心者も多く落ち着いているが、一番街ともなると名の通ったプレイヤーが店を出しているため客層も初期からのベテランが多い。
名をあげようと一番街に店を出す者も多いが、周りの品物の品質は高く、また店同士の競争も激しいので、消えていく店も多い。
その一番街に有り続ける店というのは、WWO内でなんらかの形でトップクラスの生産職と認められたということに等しい。
そんな一番街がとても賑わう昼頃。人混みをかき分け突き進む三つの人影があった。
速い。
それもかなり。
走りながらその内のフェルミルのくすんだ銀髪の青年があとの二人へ視線を送る。
「俺の速度についてきている……! 忍者か、いや、一人は槍持ってるな。
……まあいいか。俺が一番最初に到着すれば良いだけだ」
狐柄がふんだんにあしらわれたコートをたなびかせ走る青年――銀朱は自身の速度への絶対的な自信から、振り切って目的地へと向かうつもりだった。
だが、もう一人の忍者とランスロードである男を甘く見ていたことを後に知ることとなった。
「あれは……速度狂の銀朱さんですね。私ギリギリ離されていませんけどAGIに差が……どうします玄武さん?」
玄武と呼ばれた市街地なのに槍を持つ濃い青の短髪の青年は不敵に笑った。
「どーするもこーするもないだろカゲロウさんよ。俺も槍装備でボーナスが無きゃ離されるような奴だ。叩いても大丈夫だろ」
その言葉にカゲロウと呼ばれた眼鏡にフードを被った忍者はしばし考えてため息を一つついた。無論走りながら、である。
「まあ市街地はPK禁止エリアですけどノックバックは起こりますからね。ただ、離されないことが絶対条件ですよ」
「わかってら」
大通りから裏路地へ入りまた大通りと、あちこちへ、しかし最短距離を目的地へと疾走する。
※目的地と目的は?
息があがってきても三人は止まらない。目的を口にすることで無理やり自分を鼓舞する。
「「「靉靆さんのあの装備を見るんだあ!」」」
決して怒らしてはならないプレイヤーの一人「怒髪三天」であるものの、造る装備と作る料理はかなりのレベルで一番街に食事と装備の店『Love's K&F』を持つプレイヤー、靉靆。
その彼女が二週間に一度、とある刺激的な服を着て店に出る日が今日。三人は開店前に一番最初に並ぶために、列をつくってよいと店側から指定されている時間に店の前にいきなり並ぶために、あえてギリギリに、勢いのついた全速力のまま店へと向かっていた。
だが、そううまくは行かないのが世界なのだ。
「くそっ! もう少しだってのになかなか離れねえじゃねえかあいつら!」
悪態をついた銀朱はちらりと少し後ろを振り返ると玄武が槍を構えているのが目に入り、ギョッとした。スキルを使い、こちらを叩く気であることを悟ったがゆえに、応戦はせず、逃げ切ることを選択する。
「私が間をぬっていきます! はずさないで下さいよ!」
「店までもうすぐなんだからよ! 恨むなよな兄ちゃん、あんたの心臓貰うぜ!〈音速の槍撃〉!」
スキルの使用により、一気に間合いを詰めて槍をつきだしてきた玄武に、逃げ切るのは無理と判断した銀朱は片手剣と短剣を両手に装備した。逃した場合追撃を加えようとしているカゲロウもいつでも忍術が使えるよう後方から準備をする。
だが、あまりに目先の敵に注意を向けすぎた為に、靉靆の店の目前まで来て、そこに人が店と三人の間に来ていたことに気がつかなかった。
※だれか
ヒューマンの魔法職である葉二は後にこう語る。「僕はあの日運よく親が家にいなくて早めにログインできたから、少し浮かれていた。それこそが悲劇を呼んだんだろう」と……
高速で突っ込んでくる戦士職三人を、しかもいきなりかわすことなど魔法職である葉二にはできるわけもなく……
「ふあぁ……へっ? 「「「あ」」」うぎゃはぁ!!」
まともに体当たりを喰らった形になり、店内へと窓を割って飛び込んで行った葉二を見た三人はしばし思考停止していた。
だが、店のドアを開けて出てきた葉二を引きずってきた人物を見て再起動する。
「「「あ、靉靆さん!」」」
「これは……なんの騒ぎですか?」
「そ……それより、なんであの装備着てないんすか!?」
慌てた様子で尋ねてくる銀朱に、ギギギという擬音が似合いそうな動きで顔を向けた靉靆は、
「今日は祝日だからお休みですよ……?」
と言った。
その言葉に三人はその場で崩れ落ちた。
「……お店滅茶苦茶にして……何か言い残すことはありますか?」
目が据わっている。
三人が三人ともただ震えるしかなかった。
靉靆の視線は引きずってきた葉二にも向かう。
「あなたもですよ……? どうオトシマエつけるつもりですかぁ?」
震えるしかない人が四人になった。
※どうする
「な、なんでもしますんで、どうか……!」
「なんでも?」
「「「「イエス、マム!」」」」
その瞬間、靉靆の目が妖しく光った……気がしていた。
※何をさせられるか
「それじゃ、食材に、道具の素材、人探しに、さらにこれからしばらく無償で働いて貰います。死ぬギリギリまではコキ使わせて貰いますよ……?」
にっこりと微笑んだ靉靆を見て、まるでアイドルの裏の顔を見てしまったように四人は氷ついた。
そしておそらくこれから本当に許してもらえるまでは絶対に逃げられないのだと、同時に悟ったのだった。
だがそこでふと気になったことを玄武が尋ねる。
「……靉靆さんの店で働くんですか?」
それならば少しはいいかなという希望だったが、
「いいえ。また壊されては敵いませんから。この近くにある別の方のお店でお願いします」
ガックリうなだれた玄武に続き、銀朱とカゲロウも、完全にとばっちりの葉二も死にそうになっていたため、こっそり入ってきた人に誰も気づかない。
※だれか
祝日で休めると喜んでいいはずなのに、靉靆は気分がはれなかった。
理由はわかっている。目の前の四人だ。本当は行きたくないが、自分のところに置いておきたくないので靉靆は知り合いの店に預けることを決めていた。厄介払いであるが、同時にちょっとした復讐の意味も含まれている。四人にも、これからいく店の店長に対しても。
「……フヒヒ、サーセン」
いきなり、背後から両脇に何かが侵入してきて、体の前をまさぐられる。
「ふひぃぃぃっ!?」
両脇から生えた手は止まることを知らず、あちこちをさすりまくっている。いきなりのことに靉靆は固まり、震えていた四人も口を開けて眺めていた。
やがて何が起こったか理解して額に青筋が浮かんだところに声が届く。
「フヒヒー。やっぱり愛タミンは補給しないと一週間が始まった気がしないわ~」
「そんな栄養素ありませんし、そんな習慣も作らないでください、かるぼさん!」
まるで反省した様子もなく、背後に立つダークエルフの女性は綺麗な顔を思いっきり崩して「フヒヒ」と笑う。
「……皆さん、これから無償で奉仕してもらうお店の店長、かるぼ☆な~らさんです」
一瞬信じられないといった顔を全員がした。
かるぼ☆な~らと言えば、幼児体型の少女か、男の娘にしか物を売らない変態だが、マッドハッターの職をWWOで一番最初に手に入れ、高品質な物を提供している有名人である。
だが、全員がやはり信じられないと二度見をした。
「あ゛? ちょっと、冗談でしょ!? あたし野郎に興味無いし!」
「おいおい、この人大丈夫かよ?」
「あたしの前で口開くんじゃねえよ! あたしは美少女の吐息だけ吸って生きていたいのよ! あーん、愛ちゃんのあの友達も胸が無ければ素晴らしいのになー!」
それから靉靆がかるぼを説得し、四人を引き取らせるまで一時間以上かかったのだった。
※一話目は何人出るか
人数が多いので、登場回を二回に分割することにしました。
でたのは5! つまり5人が一話目は出ます。
※最初は何人出るか
でたのは3!
三人ですね。
※誰か
1.カゲロウさん
2.一葉 楓さん
3.詩歌さん
4.サクラさん
5.葉二さん
6.銀朱さん
7.たしぎ はくさん
8.玄武さん
9.ダオさん
10.てりやきチャーハンさん
11.かるぼ☆な〜らさん
12.ルパソ酸性(笑)
でたのは1.6.8!
こっそり数合わせで入ったけどだめだったか…
※目的地と目的は?
1.新しいお店が建ったので視察
2.靉靆さんのモコモコアーマー見学(成功)
3.靉靆さんのモコモコアーマー見学(失敗)
4.闘技場に出場するため
5.靉靆さんのお店に食事に
6.靉靆さんのお店で新しくできた装備を買いに
もし靉靆さんの選択肢が出なければ出演はまた次話に持ち越しです。
でたのは、3!
残念でした!
※誰か
1.NPC
2.一葉 楓さん
3.詩歌さん
4.サクラさん
5.葉二さん
6.NPC
7.たしぎ はくさん
8.ワンコ
9.ダオさん
10.てりやきチャーハンさん
11.かるぼ☆な〜らさん
12.ルパソ酸性(笑)
でたのは5。
ちなみにNPCに当たったら都市の長に犠牲になってもらうつもりでした。
※どうする
1.2.土下座して謝り続ける
3.4.何でもするからと言って許してもらおうとする。
5.6.窓から逃亡
出たのは4!
なにをさせられるかな。
※何をさせられるか
1.食材集め
2.道具集め
3.素材収集
4.人探し
5.無償で別のお店で働く
6.全部
出たのは6!
あちゃー。
※誰か
1.一葉 楓さん
2.詩歌さん
3.サクラさん
4.たしぎ はくさん
5.ダオさん
6.てりやきチャーハンさん
7.かるぼ☆な〜らさん
8.ルパソ酸性(笑)
出たのは7!
あーあ。私が出てりゃもう少しマシだったろうに…
私普通に出してもなんかあたらなそうだな…




