第一話<平穏>
小さな頃、僕達は此処に居た。
誰に連れられてでもなく、何を思って来たのかは分からない、意味かあったのかも分からない。
そこから見えるものは、何だったのだろう?
#あの日、島に1つの<もの>が来た
彼女はその<もの>を知り しかし捨てた
守りたい<もの>があったから#
中には木で出来た古いものが横たわり
大きく縦に亀裂が走っていた
その上にソレは手紙と一緒に置いてあった
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詩御 藍様へ xx--xxx042--
あの時から、5年・・・多くを失い
私自身も多くを奪ってきました・・・
貴女に今更こんな願いをしてしまう
弱い俺を、私を、・・・許さないでください。
憎み、恨んで、全てを私に
ここに入っていた<もの>は1つの可能性です
貴女の言っていた言及の過程、
斉宮島での研究・・・・
これは私には出来ない
私は其処には居ない
響きを失ってしまった今だからこそ
ここにある<もの>の意味がある
けれど、世界は・・・もう僕の力では止められない。託されたこの大切なものを、守りきれずこのような形であなたに託してしまい許してほしい。
そして、これはあなたにしか出来ない。
こんな役目を、関係のないあなたの娘、貴女の子供に島に押し付けて・・・巻き込んでしまって・・・・・(染みで欠落)
そして、もう1つだけこれは
叶音 夢人、僕自信の約束だ。
必ず会いに行く・・・藍。
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ビショ濡れの身体のまま、私はドアを開けた
「母さん・・・・」
私は昨日、浜辺に捨ててある、それを見た。
昨日から母は家でずっと泣いている
心の中で泣いているんだ・・・
「眞雫、どうしたの?その格好・・・・
傘忘れちゃたのかしら、、フフ私に似て、おっちょこちょいなのかしら・・・」
母は、台所で料理の準備をしていた。
初めて見る、母が台所にたっている姿を
「何で、」
母は目を反らし気丈にも言う
詩御