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赤い石

俺は今、ウィッシュと共に、魔法の力を探す旅に出ている。そして今、俺は絶賛記憶喪失中だ。いつか全部の記憶が戻ってくるといいけど、あんま期待しないでおこう。

草を掻き分け、石を踏み転ぶ。こんなことを繰り返しているうちに開けた場所に出た。


「ここは?」


そこには丸太造りの家が何個か並んでいる小さな村があり、人で賑わっている。


「ここはヴァルディナっつう村だ。ここで色々情報を集める。ほら!さっさと歩けい。」


俺はもうくたくただ。何時間歩いたと思ってんだよ…

でもなんか楽しいな。辛いはずなのになぜか楽しく感じる。


ヴァルディナに着き、色々話を聞いた。そしたら以外にも情報が沢山集まった。

まず一つ目の情報。昔から入らないように指示を受けている謎の洞窟がある。これだけなら別にわざわざ行く必要はないのだが、色々不可解なことが起っているらしい。

洞窟から出てきた動物が炎噴き上げ辺り一帯を燃やし尽くしたり、急に眩い光を発し、姿を消したり等。あげていたらきりがない。

まぁ、まさしく俺の思い描いた魔法そのものだ。


そして二つ目の情報。過去にこの大陸には文明があったという。過去といってもどれぐらい前なのか分かってはいないらしいが、過去に人間がおり、この地に住んでいたという。」


そして最後の情報。なぜ最後にこの情報を持ってきたのか。その理由はごく単純である。その理由は”無意味”だからである。その情報とは…


「米があるのか!!!」


ウィッシュは大の米好きらしい。





そして次の日


「行くぞマギア!謎の洞窟に!!」


俺とウィッシュは剣を持ち、食料を持ち、カバンを背負った。

獣道を進んでいると、村の人達が言っていた洞窟が見つかった。

洞窟の入り口は薄暗く、木の根が露出している。今にも崩れそうで少し怖い。

少し観察していると、洞窟の中から一匹の鹿が歩き出てきた。


「あの鹿洞窟から出てきたぞ。マギア、あの鹿捕まえんぞ。」


そう言うとウィッシュは何の作戦も無しに鹿に向かって走り出した。


「おとなしく俺に掴まれい!!」


馬鹿だ。あいつ馬鹿だ!そんなの逃げられるに決まってんだろ!!


「おらぁ!!」


ゴォォォォォォッ!!!!


鹿の角の間から一瞬にして勢いよく炎が噴き出し、ウィッシュを一瞬にして炎で包んだ。


「ウィッシュ!!大丈夫か!!」


今すぐ鹿を止めなければ!!


「俺を…舐めるなぁ!!!!」


ズバァァァァッ!!!ブシィィィ!!!


ウィッシュの剣が鹿の脳天を真っ二つに切り裂き、炎が止まった。その代わり、鹿の頭から血が噴き出した。


「大丈夫かウィッシュ!」


ウィッシュの体はなぜか傷一つなく、ピンピンしている。

服も焼けていない。どういうことだ?


「どうして…」


ウィッシュ自身が一番不思議がっている。

自分の体を眺めたり、引っ搔いたり、殴ったりしている。なんか…やっぱ馬鹿みたいだ。


「なんで俺焦げてねえんだ?」


カランカラン


おっと、鹿から何かが落ちてきたぞ。

俺はしゃがみ、地面に落ちたものを手に取った。


「赤い石だ。」


「ホントだ、赤い石だ。」


俺とウィッシュは顔を見合わせた。


「これが…魔法」

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