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第58話 シャロン・サンダーボルト

「――任せてくれ」



 エドウィンの要望で味方全員のレベルを99にする事に同意した。



「三大騎士を総動員して、リジェクトのアジトを叩く。レイジの情報が正しければ、そろそろ帝国アイギスが攻められるだろうね。大惨事になる前に、ヤツ等を倒す。そして、その暁には、レイジ、君には皇帝になる権利を与えよう」



「いいのかよ」

「ああ、構わない。天敵が消え去ってくれるのなら、それは帝国の未来にとって、とても良いことだ」



 ――それから、ライトニング家に『ムジョルニア家』とのサラ、アモルが到着。その次に『サンダーボルト家』のシャロンとランティが集まった。



「私がシャロンだ。夫のランティからは、貴公の事を詳細に聞いている。レイジ、君は素晴らしい力を持っているようだな」



 シャロン・サンダーボルト。



 金髪美人だった。

 びっくりするくらいの……。

 失礼だが、ランティさんには勿体ないレベル。あんなごっついおっさんとだなんて……世の中分からないものだ。




 とか不思議がっていると、ランティさんに肘で突かれた。



「っ……!」

「レイジ、お前、今絶対失礼な事を思ったよな?」

「ご、ごめんなさい……」




 笑いが起きて場が和んだ。




 それから俺は、カンストしている人以外に『経験値テーブル操作』を施した。これで、全員のレベルが99となった……!




「これがLv.99!」「力だ、凄い力を感じる」「驚きです」「能力値がトンデモナイ事になっているのじゃ……」



 などなど皆ざわざわとしていた。



 そして、口を揃えて「ありがとう」とお礼をくれた。




「いや、俺はだけの力じゃない。みんなのお陰だ!」




 ◆




 俺の仲間と三大騎士は、いよいよ帝国アイギスの城の地下にあるリジェクトのアジトをぶっ潰す為に、向かっていた。



「城の地下に都市とな……」



 まさかこんな所にと、シャロンは驚きを隠せなかった。いくらなんでも大胆すぎて、気づかないわな。



 地下を下りていく。



 薄暗い通路を歩いて行く。




「視界が悪いな」



 サラが不満気に漏らす。

 汗を掻くのが嫌いって言っていたな。



 とにかく先へ向かうと、敵が丁度出陣を始めるところだったらしく、動き出そうとしていた。



「敵の数は……百ってところか。レベルは見たところ60~70の間。この日の為に強化したって感じだな」



 サラの分析によれば、そんな感じらしい。隊列を組むリジェクトのメンバーは、手にそれぞれ――――




「黒いクリスタル……!!」




「どうした、レイジ? 慌てて」



 シャロンが俺の顔を覗き込む。




「あの黒いクリスタルは、バケモノになっちまうんだ」



 信じられんとシャロンが神妙になる。

 そこへエドウィンが補足を入れてくれた。



「レイジは正しい。私のメイドだった『ノン』は、アレを取り込んだらしく、醜いバケモノになった。かなりの力を持ち、倒すのに苦労したようだな」



 なるほどとシャロンは納得してくれた。



「そんなのが百人規模とか……無茶ですよ」



 まさに現場を目撃していたラティが唇を噛む。確かに、百はヤバイ。俺ですら、アレを倒すのに苦戦を強いられた。けれど、あの時と今では状況が違う。



「みんなの力を合わせていけば勝てるさ。それに、ヤツ等はまだバケモノじゃない。今がチャンスじゃないか? 全員で捕まえて、クリスタルを取り上げるんだ」



「それしかないな」



 エドウィンが真っ先に俺に同意してくれた。続いてルシアも、ラティも、ブレアとパルも――。




 全員の気持ちが一致した。




「行こう……!」




 作戦続行。

 俺達は百人のリジェクトと戦うと決めた。




「先陣は、俺に任せろ」と、アンティさんが完全なフルプレート姿で出て来た。これなら鉄壁だな。



「お願いします、ランティさん」

「ああ、任されよ」



 さらに大きな盾を構え、突撃していく――!




「うぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!!」




 ついにリジェクトとの戦いが始まった。

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