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23話「二人の夢だよあおいちゃん!」

昭和20年8月26日…


「葵、ちょっと買い物行ってきて」


「ええ? 姉さんがいっきてくれよ」


「私は忙しいの」


「はいはい」


親父が必死で金を稼いでいる頃、俺は姉の命令で買い物へ行った


暑い…夏の終わりとはいえ暑い…

 

ブオオオオオオオ…


一式陸攻だ、連合国の人間でも運んでいるのだろう

 

(藤堂商店…)

 

 

しかし蘭の姿はない


(やっぱりあいつは死んだのか…たしかあいつも病院へ搬送されたんだっけ)

(あのあとすぐ特攻にいかされたから詳しくはわからないが)

 

「あらいらっしゃい」


藤堂商店には若い女性がいた、お雇いなんだろうがおばさんがいない…

死んだらしい…


「店主さんは終戦前の空襲で街中で」


「そうですか…」


「蘭も目が覚めなくて…生きてはいるんですが」


(生きている?)

(まさか…自分のように蘭も…)

(いや…そんなはずがない)

 

 

とりあえず買うものを買って外に出たら…


「あっ」


「あっ」

 ・

 ・

 ・

バッタリ出会った、蘭だ


「あ…あのお…」


「は…はい?」


「ちょっと…お話が…」


「あぁはい!」


なに俺改まってるんだ俺、蘭が幼い頃からずっと知り合いだってのに…

 

俺は建物の裏へとつれてかれた

 

 

「あの…夢…見てました?」


「えっ?」


「なんか…変な世界で暮らす夢…」

 

「…」


「葵さんが…女の子で何故か私の同級生で…」


「ああ、見た…」


「やっぱり…ですか?」


「ああ…」


「なんででしょうね…」


「さあ…俺ら二人ともよっぽど重傷を負っていたんだろう…」


「そうです…よね…」

「でも…リアルな夢でしたね」


「そうだな…」


「あおいちゃん…か…葵さんって女の子みたいな名前ですよね」


「それを言わないでくれよ…気にしているんだ」

 

「ごめんなさい…」

「…」

 

「…」


「…あの…」


「ん?」


「よければ…また明日…お話しましょう…」


「わかった…場所は?」


「診療所の近くにある山道の入り口付近」


「わかった、また明日ね」


「はい」

 

二人はそれぞれ家へ帰る…


つーかなんで二人で同じ夢見てたんだ?

さっぱりわかにないが…

 

 

 

続く…



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