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22話「長い長い夢だったねあおいちゃん!」




おい…



…い…


…しま…い…ちゅう…


霧島葵中尉…!



「ん?」


「よかった…目が覚めた…」


「左近…?」


起きたら葵は病室にいた

そこにいた男は同期の左近だ


「あれ…俺…男だ」


何故か男だった


「おいおい頭壊れたのか? お前は男だろ元々」


「…そうだよな…」


自分でも信じられなかった


「お前、通常作戦機のパイロットの証言によればお前の飛行機は特攻し損ねて

 海に墜落したらしい」


「えっ?」


 

「墜落…っと言っても不時着だったがな…」


「…」

そういえばそんな記憶がかすかにある

敵に突っ込んだのは別な機体か…


「中島は残念ながら死んでたが…お前は運良く生き残った」


「うれしくねえよ、むしろお国の為に死ねなかったのが恥ずかしい」


「そうか」


「また、特攻として出直そう…」

「ところで今何月だ?」


「えっ? 8月25日だけど?」

「もうダメかと思ったよなかなか起きないからな」

「ってゆーか戦争終わったんだぜ?


まさか…いままでのは…全部夢?

 ・

 ・

 ・

だろうな…あきらかにおかしい事ばかりだった


「ここ…どこ?」

 

「二俣の診療所、お前の地元だ、もうダメだろうという考えで

 せめて故郷で死なせてやりたいと思って終戦の翌日に搬送された」


「そうか…」


「だが、目がさめてよかった、立ってみろ」


「…痛くない」


「だろ? 怪我は治っている」


「そうか」


「じゃあ、お袋といおりは死んだんだったな…親父と姉さんに挨拶してこなきゃな」


「気をつけろよ」


今までの話は…夢だった

 

だが平成慣れしてしまった葵は外を歩いていると家が古臭く感じ

そしてあるべき所に家がないのが気になって仕方が無かった


実家の位置はかわらなかったが

母たちは市街地で空襲にあった、二俣は空襲にあっていないためそのまま残っている


「おお! 葵! お前生きていたのか!」


「親父…」


「よかったわ…」


「姉さん…ただいま」


「ああ、おかえり、たいしたものは用意できないが今夜は葵の生還祝いだ」

 

「ありがとう」


気持ちだけでもうれしい

 

一方診療所-


「えっ? 霧島葵? さっき退院しましたけど」


「ありがとうございます」


タッタッタッ…


「あの子誰だろう…葵の野郎戦時中に彼女作ったんだな!」

 

 

 

はたして葵を探すその子は誰だ

そしてあの夢はなんなんだ?


続く

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