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変態神様と淡白少女  作者: 月元 希実
始まり
2/6

story2

 あの日私は確かにトラックに撥ねられて死んだのだ。

 そしてこの世界に前世の記憶を持って生まれ落ちた。獣神として…。

 私が生まれ落ちた世界はちょっと不思議な世界だった。

 稀に人間から神が選ばれ、獣神として生まれ落ちる。その確立は一万年の内に1000ある村から一人生まれるか生まれないかというほどらしい。

 獣神は生まれつき魔法のようなことができ、耳と尻尾が生えていたり、翼が生えていたりとその形状は様々らしい。


「はぁ…、またいない」


 部屋の主は、部屋の奥に見える開かれた窓を見るに、そこから脱出したようだ。


「アイリーン?どうした?」


 後ろを振り返ると、長い金髪の白い軍服を着た美形青年が立っていた。その立ち姿はまるで御伽噺に出てくる王子様のようである。


「太陽神様…、アルバート様を知りませんか?」


「レオナルドでいいと言ってるだろ?いっそレオでいい。アルバートならいつもの場所にいる」


「…またですか。ちょっと行ってきます」


 獣神の役目、それは神々に仕えること。

 この世界にはどうやら神と言うものが確立されていて、本当に神様らしい。獣神はその神様が人間に産ませた神の使者とかなんとか…。だから人間から選ばれるっていうのは少し違っているのかもしれない。

 また、獣神にはそれぞれ仕える神がいる。私の場合恐れ多くも神々の王、アルバート様に仕えている。


「アルバート様」


 一本の大きな木、聖界で一番力の強い神木の前に立つ。


「アルバート様、いらっしゃるのはわかっております。どうか、政務の続きを」


 言い終わった瞬間、風が通り抜けて背後に気配を感じた。


「…レオの気だ。レオに会ったのか?」


 耳元で囁かれ、思わず身を捩る。


「あっ、ルバート様、政務の続きを」


「飽きた」


「飽きたって…」


 さりげなく腹に手を回さないでください。セクハラです。


「政務ならアランがやる」


「人に押し付けないで御自分でやってください」


「やってくれるなら、やってもらったほうがいいだろう」


「アラン様がアルバート様絶対主義だからと言って、怠けてはいけません」


「…主神に意見するのはアイリーンぐらいだな」


「アルバート様のためです。…っひ!」


 さわっと尻尾が撫でられる。尻尾は私にとって通常より敏感なところだ。


「…っ何をするんですか」


「こんなところに尻尾を触れとばかりに出されている。触らないわけにはいかない」


「アルバート様が隠すなと仰ったからでしょうっ…」


 尻尾を撫でないで下さい。離れてっ。

 後ろでフッと笑う声が聞こえ、気配が離れた。


「アルバート様どちらへ?」


「政務に戻る」


 やっと政務をやってくれる気になったらしい。


「アイリーンの耳と尻尾は敏感だな」


 主君は立ち止まり、こちらに振り向いたと思ったらセクハラ発言をして去っていった。

主人公

アイリーン

クリーム色の髪。

大きな耳とふさふさの尻尾を持っている。

事故にて転生。

淡白な性格で敬語を使う。


神々の王

アルバート

黒髪さらさら。

多くを語らないクールな性格。

アイリーンにセクハラをする


太陽神

レオナルド

長い金髪。

王子様風美形青年。

明るい性格。

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