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詩集:WHITESHAKE

WOOD TO BE MUD

作者: 歌川 詩季

 やがて、土に還るのです。

 樹々(きぎ)が天をめざしてのびるのに

 太陽の慈愛も 雨の恵みも 大地の支えも

 無料(ただ)でちからを貸してくれるわけじゃない


 いずれ樹々(きぎ)が朽ち果てて泥となり

 かつてそびえていた場所を(おお)うとき

 ()(むし)どもに

 しめり()をあたえてやってくれと

 新たに()かれた種に

 根を張らせてやってくれと

 そんないつかに この貸しを返してもらうため

 太陽は慈愛を 雨は恵みを 大地は支えを

 樹々(きぎ)にくれてやってるのだ


 そいつが高くついたなんて

 あとからぼやくのはよそうぜ

 だれからも ちからを借りずに

 ひとりきりで天へとそびえることなんて

 できやしないんだから そうだろう?


 だったら 精が尽きるまで 高くそびえようと

 天をめざすだけ めざしてさ

 悔いのひとつも残らないわけじゃないが

 それでも まぁやりきったって

 笑って朽ちようや

 そしたら そのあとは

 かつてそびえていた場所を(おお)う泥になり果てよう

 ()(むし)どもに しめり()を与えて

 新たに()かれた種に 根を張らせてやろう


 これで貸し借りなしだぜ 気がすんだかいって

 太陽と 雨と 大地に 毒づいてやればいい

 そのとき

 あいつらはどんな顔をしてやがるんだろう?

 満足そうなつらしてたんなら

 それも悪くない あぁ 悪くない

 気の長いはなしかも。

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― 新着の感想 ―
一言で言うと腐葉土のことですよね? よく園芸で使われている土で養分が多いです。 農作物が良く育ちます。
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