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異世界チーレム転生できたけど、ヒロインが全員ギャグ漫画の世界の登場人物なんだが?  作者: 亦塗☆さくらんぼ
第五章 奇妙な食堂の店長と店員
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07 バイトさんは真面目さん?




 研究所に取り残されたクーゲルとバイト。

 二人はなんとも言えない感じの空気になって、会話するかしないか微妙な感じになっていた。


「……あー、天気いいっすねー」

「ここ地下やで」

「あ、そっすよね……」


 会話に困ったクーゲルは天気の話題を繰り出し、失敗した!


「昨日の夜、何食べました?」

「ん? 店の悪くなりそうな食材適当に使って適当な料理作ったな」

「あー、そっすよね……」


 晩ごはんの話題を繰り出しても失敗した!


「えーっと……好きな食べ物とかは?」

「特に無いなぁ。けんど、たまーにハンバーガーとか牛丼とか、チェーン店の味が恋しくなるわ」


 そして好きな食べ物の話題がちょっとヒットした!


「……っていうかバイトさん」

「うん?」

「もしかして、転生者とか転移者だったりします?」

「せやな。そっちもやろ? ボールペン君」

「ぐっ……名前をイジってくる時点でなんとなくそーじゃないかとは思ってたけども……っ!!」


 そしてなんと! 驚くべきことに! まさかのまさか、バイトはクーゲルと同じく日本出身だったのだ!


「ちなみにウチは転移や。そっちは顔からして現地人やし、転生やろ?」

「はい。ってことは、バイトさんのチートスキルって?」

「せや。生活魔法レベルExはあのおもろいこと好きっぽい変な女神様から渡されたスキルや」


 どうやらバイトをこの世界に連れてきたのもクーゲルと同じ女神だったようだ。


「そっちのチートは聞いてもええんか?」

「はいもちろん。俺は天下無双(笑)と限定魅了(笑)ですね」

「……どういうこと?」

「最強になれるけどそれを発揮するタイミングが笑える場面しか無くなるスキルと、ギャグ漫画の世界の住人との出会いに恵まれるスキルですね」

「ウチの店長やん」

「はい……なんかすいません……」

「いや、べつにええんやけど……」


 困ったような顔をするバイト。


「魅了やのに、相手の心を操ったりするやつちゃうんか?」

「はい。そういうのは全然無いです。……あの女神テキトーでしたし、スキルの効果に対してちょうどいい名前を思いつかなかったんじゃないですか?」

「知識の足りんバカななろう作家みたいな頭しとんな」

「そうですね、アハハハ!」


 困ったような顔をするどこかの誰か。


「まあともかく、ウチらは数少ない日本出身同士や。仲良くしていこうや」

「はい、バイトさん!」

「名前で呼んでくれてええで。――ウチは葛川真地女。元葛川組の初代番長や」

「うっわ名前も設定も濃い……たぶん真地女さんヒロイン枠ですよ、俺のスキル的に」

「うっさい、意識さすな!」


 ドカッ、と力強くクーゲルを殴るバイトこと、真地女。

 しかしクーゲルは無敵で効かないし、なんか顔を赤くしてて可愛かったのでむしろプラスであった。




 その後、ひとっ風呂浴びて人の姿に戻ったアルアが戻ってくる。


「ふー、いいお湯じゃったのじゃ」

「おかえりなさい、アルアさん」

「クソ店長。クー坊の依頼達成の報酬はどないするんや?」

「おお、そうじゃった!」


 真地女に言われ、アルアがまた研究所のいろんな魔導具をあさり始める。


「これじゃ! 金貨を無限に偽造する魔導具――」

「はいアウトおおおお!!」


 バシィンッ!! とハリスカリバーを抜いたクーゲルが速攻で引っ叩き破壊する!


「何をするのじゃ!」

「通貨偽造の罪は普通に重いからな?」


 容赦なくツッコむクーゲル。


「ぬう……妾の世界征服を許容する度量がある割に、犯罪への抵抗感は強いようじゃな」

「まあ、そこは自分最強なんで」

「いや、意味わからんて」


 クーゲルのおかしなところにツッコむ真地女。

 貴重な常識人枠である。


「では仕方ない、ふつーに現金で払うのじゃ」

「無いで」

「のじゃ?」

「ウチの店にSランク冒険者に報酬支払える程の蓄えがあるわけないやろ」

「あー、まあそんな気はしてましたよ」


 報酬が払えないオチだろうなぁ、とはわりと序盤から想像がついていたクーゲルであった。


「せっかくなんで、アルアさんの発明したおもしろ魔導具でいいっすよ。もちろん、危なくないやつで」

「なるほどのじゃ……では、このアイテムはどうじゃ?」


 言ってアルアが取り出したのは、七つのボールであった。


「これは魔界竜ボールと言って、七つ集めて神竜を呼ぶと三つまで願いを叶えてくれるのじゃ! ただし、神竜の出来る範囲の願いのみじゃがな!」

「結局パクリ路線になるのかよッ!!」


 スパーンッ! とクーゲルのハリスカリバーが炸裂するのであった。




 その後、クーゲルは適当に魔界産のルービックキューブ(十六✕十六の超難易度)を報酬として貰うことになるのであった。


 翌日、そのルービックキューブはルーデがおかきと間違えて食べちゃったのはまた別の話。

真地女さんすき……

アルアさん動かしやすくてすき


これでメインヒロインは全員登場したんで、こっからはヒロイン同士が絡む話になったりします!


予定は未定なので評価ポイントといいねボタンをよろしくお願いします!!!!

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