恋人勝手にラブストーリー〜海
海辺の旅行の夜
# 海辺
コツン
二階のガラス窓に何かあたった
ハナとミミは、顔を見合わせた
窓を開けると、二人の青年がこちらを見上げている
「遊びに行こう」
「降りておいで」
小さい声で誘っくる
歩いてすぐの所に、海岸がある
# 海
急いで支度をして、と言っても、シャツを着替えて、お化
粧を少し直すくらい
四人は、静かで暗い海の方へ歩いて行った
# 横顔
しばらく4人で歩いていたが、いつの間にか、2つに分かれ
ていた
シンと岩場に座ったミミは、遠く暗い海の端っこ辺りをじ
っと見ていた
シンが、自分の横顔を見ている事を、意識しながら
# タバコ
思いっきりの勝負顔で、シンを見返すと、慌ててタバコを
吸いだそうとする
風でなかなか火がつかない
ライターの火が消えてしまう
タバコをくわえてシンは焦っているようだ
# ジャケット
ミミはさっと、羽織っているジャケットを開いて、風よけ
にシンの手元をおおった
ミミの小ぶりの胸がシンの目の前に現れた
タバコをくわえたシンの口元とライターを操る指が、ミミ
の胸と一緒にジャケットに包まれたが
それでもなかなか火はつかない
よく見ると、タバコの吸い口が反対だった
「あっ」シンは照れ臭そうに、慌ててタバコを捨てた
ミミは優しく笑っていた
# 約束
「帰ったら、一度会おうか」
誘ったのは、みみの方だった
「おう!…」とシンは言って楽しそうに笑った
帰ってから