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お互いよろしく

加奈の指示されたところに向かうと

そこは人気のない海岸だった


「どうしてここ?」

「ここも行きたかったの..」

「ねぇ..あたしのことどう思ってる?」

「はぁ?」

「いいから..言ってよ..」

しばし考え

「そうだな..」


裕也は

「初めて見たときは物静かな女子高生かと思ったけど」

「実は会社の同期の奥浜のいとこだって聞いて驚いたかな」

「知っていくうちに、明るくて、世間知らずで、わがままで正直厄介だとは思ったよ」

加奈は静かに聞いていた

「でも君はどこか、さびしいって感じてたのかな..」

「深く知っていくうちに明るくて、優しい君に惚れたんだとは思う」

「いま一緒にいて楽しいよ..」

加奈は終始うなずいていた

「私はね..」


加奈は

「初めてあった時は最悪だったけどもう会わないって思ってたかな」

「だけど従妹の同僚って知って驚いたかな..」

「初めて面と向かって話したときちょっと怖いって思ったけど」

「話していくと意外と優しくて、面白くて驚いちゃった..」

裕也は瀕死になりかけた

「でもね私と同じ境遇で悩みをちゃんと話せたのは初めてだったの」

「だからかな..なんかギャップとかそういうのもあるけど..」

「知っていくうちに一緒にいたいって思ったの!」


すると加奈は裕也の顔に両手を当て

「わがままで、迷惑かけるかもしれないけどこれからもよろしく!」

裕也も両手を当て

「俺も、こんなだけどよろしく!」


二人は面と向き合って言い合った

「なんか照れるね..」

「だね..」

すると裕也はキスをした

「ちょ..見られてるよぉ..」

「いつも君からだからお返し!」

「もぉー!」

二人は海岸を散歩し帰路に着いた


やはり疲れのせいか加奈は眠ってしまった

「渋滞もあるから..着くのは夜中かな..」


ふと隣の加奈の顔を見た

「やっぱり寝顔はかわいいんだよなぁ..リスみたいで」


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